1話BGM
今日の第4話は時限爆弾を仕掛けた男の話で
三好達治の詩がテーマになっていたので
青空文庫から引用したものと
BGMに使われていたクラシック音楽を載せてみた
改めてドラマを見ながら、音楽と一緒に
三好達治の詩を味わってみるのもいいかも?!
三好達治の詩
青空文庫から 大阿蘇
山賊の歌 ダーク・ダックス
大阿蘇
雨の中に馬がたつてゐる
一頭二頭仔馬をまじへた馬の群れが雨の中にたつてゐる
雨は蕭々(しょうしょう)と降つてゐる
馬は草をたべてゐる
尻尾も背中も鬣(たてがみ)も ぐつしよりと濡れそぼつて
彼らは草をたべてゐる
草をたべてゐる
あるものはまた草もたべずに
きよとんとしてうなじを垂れてたつてゐる
雨は降つてゐる 蕭々(しょうしょう)と降つてゐる
山は煙をあげてゐる
中嶽の頂きから うすら黄ろい
重つ苦しい噴煙が濛々(もうもう)とあがつてゐる
空いちめんの雨雲と
やがてそれはけぢめもなしにつづいてゐる
馬は草をたべてゐる
艸千里濱(くさせんりはま)のとある丘の
雨に洗はれた青草を 彼らはいつしんにたべてゐる
たべてゐる
彼らはそこにみんな靜かにたつてゐる
ぐつしよりと雨に濡れて
いつまでもひとつところに 彼らは靜かに集つてゐる
もしも百年が この一瞬の間にたつたとしても
何の不思議もないだらう
雨が降つてゐる 雨が降つてゐる
雨は蕭々(しょうしょう)と降つてゐる
読み方、意味
蕭々(しょうしょう)、、、雨音のものさびしいさま
濡れそぼって、、、しっとり濡れて
口語訳
雨の中に馬が立っている
一頭二頭仔馬を混じった馬の群れが雨の中に立っている
雨は蕭々(しょうしょう)と降っている馬は草をたべてゐる
尻尾も背中もたてがみも ぐっしょりと濡れそぼって
彼らは草をたべている
あるものはまた草もたべずに
きょとんとしてうなじを垂れて立っている
雨は降っている 蕭々(しょうしょう)と降っている
山は煙をあげている
中嶽(なかだけ)の頂きから うすら黄色い
重苦しい噴煙が濛々(もうもう)とあがっている
空いちめんの雨雲と
やがてそれはけじめもなしに続いている
馬は草を食べている
艸千里濱(くさせんりはま)のとある丘の
雨に洗われた青草を 彼らはいっしんに
食べている 食べている
彼らはそこにみんな靜かに立っている
ぐっしょりと雨に濡れて
いつまでもひとつところに 彼らは靜かに集まっている
もしも百年が この一瞬の間に経ったとしても
何の不思議もないだらう
雨が降つている 雨が降つている
雨は蕭々(しょうしょう)と降つている
青空文庫から 乳母車
乳母車
母よ――
淡くかなしきもののふるなり
紫陽花いろのもののふるなり
はてしなき並樹のかげを
そうそうと風のふくなり
時はたそがれ
母よ 私の乳母車を押せ
泣きぬれる夕陽にむかつて
りんりんと私の乳母車を押せ
赤いふさあるビロードの帽子を
つめたき額ひたひにかむらせよ
旅いそぐ鳥の列にも
季節は空を渡るなり
淡くかなしきもののふる
紫陽花いろのもののふる道
母よ 私は知つてゐる
この道は遠く遠くはてしない道
モーツァルト ピアノソナタK545
シューベルト 楽興の時 3番 リヒテル演奏
ビバルディ 四季から冬
バッハ フーガ GマイナーBWV578
コロブチカ(テトリス音楽)
ビバルディ 四季から冬
ベートーヴェン ピアノソナタ第14番『月光』3楽章 バレンボイム演奏