お母様方から受ける質問に多いのが
「なんでうちの子は練習しなさいと、何度も口うるさく言わないと
練習しないんでしょうか?
黙っていれば、1週間ずっと弾かないままになりますけど、、」
多分、殆どのピアノの先生が相談を受けた経験があると思う。
けれどもこの質問て、指導者には答えるのが難しい。
魅力的ではない退屈なレッスンをしているから、
子供は練習しないと思われてしまったかなと、、
お子さんよりも自分の反省点として考えてしまう。
そもそも、ピアノの先生をするような人はピアノを弾くのが好きで
先生になったのだから練習しない人の気持ちを理解するのが難しい。
ピアノを習いたいと言って習いに来てくれるのに、
なんで練習しないんだろう?と疑問には思うけれども
先生が子供に「練習してきてね」と約束をとりつけたところで
練習しない子は、何を言っても響かず練習などしてこない。
それを承知でレッスンする事に馴れてしまっている。
お子さんに、なんで練習しないのかを尋ねてみると
小学生の子は、友達との遊びの約束があって忙しい、
漫画本やゲームやテレビを見るのに忙しい、
譜読みが面倒くさい、宿題が多すぎて練習時間がないなど。
確かに子供達の周りには楽しい事が溢れていて
ピアノにまで手が伸びない気持ちも少しはわかる。
幼児のお子さんは、殆ど、なんで練習しないかすら
理由が見つけられないので、ご家庭内の習慣によるのかと思う
小学校に入学すると生活習慣がパターン化してきて
そこにピアノの練習枠を設けるのが難しくなってしまい、
こちらからの提案を受け入れてもらえるような余地はない。
幼児のうちは親御さんの生活の中に組み込まれているので、
「アソビ、テレビ、習い事に通う時間など計画表に書き込んで、
毎日、同じ時間に30分間は必ずピアノを練習する時間と
決めて行動してみてください」と話すようにしてみた。
幼児のうちから計画表を作成して、それを実行する習慣を
身につけることができれば、自然とその時間になれば
ピアノの前に座るようになるんじゃないかと思う。
自分でレッスンバッグからテキストを取り出して片づける事が
できたら、次は自分でピアノの練習時間の計画を立てて
決めた時間になったらピアノの前に座って弾くこと。
習い始めの時から、幼児のうちにそういった計画表を作成したり
時計と表の見方を覚えて時間を学びながら練習をして下されば
お母さん方が口やかましく言わなくても、上手な時間の使い方を
学習して、自然に練習する子に育つのではないかなと思う。
小学校入学後は、お友達が多い子ほどジッと座っている時間を
作るのが難しく、計画を立てて実行することも強制的に感じる
事からは回避するので、よほどピアノを習う決意が強くないと
続けるのが難しいのがピアノレッスンなのかなと思う。