日経平均株価は年初来高値をつけて
景気が良さそうにみえても、実はそうでもない。
少なくとも日本の政治経済が良好で上昇するよりは
IMFによる米中貿易摩擦が和らいだ期待感であったり、
EUと英国との間に「合意なき離脱を免れるかも?」と、
全ては期待感だけが増していて、米10年国債金利上昇と
為替上昇(円安)が重なって、なんとなく流されて上昇してきた。
ビルの屋上でユラユラ揺れるアドバルーンみたいな株価で
なんとも心もとない。
さすがに、リスクオンの期待感も長続きしなくなってきて
金メッキが剥がれるように、様々な問題が浮き彫りに
なり始めている。
英国は無事にEU離脱ができるかといえば、、、、
かなりハードルが高いもので、スコットランドは17日に
EU離脱案を差し止める申し立てを民事控訴院に提出し
スコットランド裁で審理することを決めている。
また、英議会労働党やDUP(北アイルランド)が
反対の声を挙げているため、議会が紛糾した場合は
再び国民投票の流れになり、振り出しに戻るかもしれないとも
言われている。
もし運良く離脱できたにしても、英国のGDPは2~3%下がる
とも言われているので期待するほど経済が上向くものではない。
また今日、アメリカはEUに対してエアバス問題で報復関税発動した。
おまけに中国への関税についても、香港の暴動を米中貿易協議の項目に
加えるような話も出ているので、まったく不透明な状況は継続していく。
そして、これまで盲目的にアメリカに対して追従してきた日本が、
外為規制法案を可決したそうで、衆参両院で承認されれば
それが施行されれば外国人投資家の出資計画が規制されることに
なるというものらしいけれど、海外証券会社が不利になると判断すれば
日経平均株などが買われなくなる恐れがあるかもしれない。
それでも毅然とした態度でアメリカに従わずに日本の安全保障を
守る立場に変化してきた。
トランプ政権下では厳しいけれども、日本の立場で
しっかり物を言うのは良いことだと思う。
近頃、いよいよトランプ大統領の独裁的なパフォーマンスは
ここまできたかというほどわかりやすいものになってきた。
来年6月のG7開催地は、トランプ大統領一族経営の
ゴルフ場リゾート地に決定したというもので、
海外の首脳の皆さまをトランプ家にご招待するという
究極の公私混同会合が行われることが公式に発表されて、
これに安倍首相は参加するんだろうか?
アメリカ国民の税金と参加国首脳の国税が
トランプ家のリゾートホテルや旅費に支払われるかも
しれないことを納得できる?という話で、、、、
アメリカっていつから独裁国家になったの?
米国下院民主党による弾劾調査は進められているけれども
最近、ウクライナ人2人がアメリカで逮捕された。
その二人はジュリアーニ弁護士と一緒にいた人物達で
トランプ大統領ともゴルフを楽しんだ間柄とされている。
バイデン親子の醜聞を広めるために陰で動いていたこと、
ゼレンスキー大統領との仲介者という話が出ている。
また、今年初めからはFBIがジュリアーニ弁護士に関わる
汚職とゆすりについての捜査を進めていることがわかってきた。
ジュリアーニ氏は、ホワイトハウス内では国務長官らを差し置き
トランプ大統領と近い立場で、海外との取次などを行ってきたが
それは、自らがボランティアで行っていたものだと弁明している。
トランプ大統領についても、FBIは2013年頃からウクライナの大富豪と
トランプ氏を結びつける情報を得ており、高級住宅を不法に転売した
マネーロンダリングが行われていた情報などをFBIが掴んでいると
いった報道があり、その黒幕はロシア大富豪につながる資金の
流れがあるのではないかと疑惑がささやかれている。
米兵のシリアからの撤退もトランプ大統領の独断で行われた事として
共和党議員からも反発をかい、辞任や解任されたボルトン氏なども
ホワイトハウスで起きていたことを証言し始めているので、
トランプ大統領も、だんだんに追い込まれているようにみえる。
弾劾、罷免がなくても、FBIの捜査によって事件として扱われれば
辞任せざるを得なくなることも出てくるかもしれない。
1つだけはっきりしているのは、今現在、アメリカ議会は
殆ど機能しておらず、トランプ大統領の発言力で全ての物事が
決定されているということである。
市場経済もトランプ大統領のツィッターの発言などにより
乱高下するという事態で、企業決算も何も関係ないことが多い。
こういう状態が何年も続くことが世界にとって良いことなんだろうか?
アメリカ大統領の発言や行動は、アメリカだけの問題ではなくて
世界中に混乱が起きていて、トリコとシリアの紛争についても
全く罪のない人々が大勢犠牲になっている。
それだけに、弾劾のゆくえには注目している。