弁慶(松本幸四郎)見得

 

  八代目染五郎              十代目幸四郎         二代目白鸚

 

三大同時の高麗屋襲名披露が

行われたのをテレビで見ていた。

 

二代目白鸚が、八代目染五郎に対して

将来、幸四郎を継承することを考えるよりも

まずは歌舞伎を演じたくて仕方ないぐらい

この舞台に立ち演じることを好きになって欲しい。

気づいたら「弁慶」を演じられるほどの役者に

なっていると思うからというようなことを語っておられた。

 

沢山の修行して経験を積み、より大きな役者として

羽ばたいて欲しいというのは孫に対してというより

歌舞伎役者の大先輩としての重みのある言葉に受け取れた。

 

世襲でその道は決まっているのかもしれないけれども

とにかく役に打ち込んで、役にふさわしい人物になるまで

絶対に継承させないという厳しい壁の掟があるのを感じた。

 

松本幸四郎の強烈な歌舞伎の演技が脳裏に焼き付いて

私の初夢は幸四郎の弁慶姿だった。