数字に色ついて見える? ブログネタ:数字に色ついて見える? 参加中
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音楽をやっていると、演奏や作曲活動している人の中に

「音に色がついて見える」という人がいる。


「数字に色がついて見える」というのと同様のことで

そういう人達の感覚を「シナスタジア」又は「共感覚」といい、

それを持つ人達自身は発達障害と考えているところがあるので

親しい人だけにしか告白したがらないことがある。


知人から「私はシナスタジアです」と告白されたことがある。

彼女は独身時代は広告代理店で仕事をしていたけれども

結婚してから、それまでご自身では隠してきた部分を

特技として活かそうと作曲家を目指すことに決めたようだった。


彼女は、自分のピアノ演奏する作品に色があるからと言って

演奏作品に合わせた鮮やかな色彩のドレスを着ることが多く

私の持つ音楽感性とは全く違った物を持っていて面白かった。


その作曲活動についても、一般的に音律は12平均律だけれど、

彼女は1オクターブからはみ出した生活音などを拾い集めて

作曲を試みることを好み、ミニマルミュージック的というか

BGMや効果音など、クラシックやロックなどとは全く異なる

音階のない音にも色を感じる彼女の独特の世界観で

新しい音楽を創造して活躍していくのだろうと思う。


私自身、共感覚を持っているかどうかわからないけれども

音楽を聴くと、様々な色彩の情景や心情が浮かぶので

絶対的な共感覚ではないけれども、少なからず

長年に渡り音楽活動をしていると共感覚的能力は高くなる。


ウィキペディアで「シナスタジア」(共感覚)について読んでも

生まれて間もないうちは、共感覚の感性を持ち合わせていても

大人になるに従い消えていくものとあったので、それが消えずに

ずっと残っている人達に起きている現象なのかもしれない。



そもそも、人間の目が捉える色や形は「錯覚」と学んだことがあり、

脳で見ていることが多いそうで、現実的に目の前に見える色でも

ある人は、それを「黒」と言うけれど、私は「深緑」に見えてしまい

同調すれば同じ色になるけれども、本当は別々の色に感じている。


中学2年の時に、理科の実験中のできごとだった。

ある化学薬品に反応するアルコールランプの炎の色が何色になったか

先生から問いかけられたことがあった。


クラスの多くの人達は「オレンジ色」と答えたと思う。

ところが、私だけが「黄緑色、黄色」と答えたところ

クラスメイトから「さすがに、お前はバカだな」と笑われた。


ところが、先生は真剣な目つきて

「黙りなさい!」と一喝して

「それでいいんです」と言った。


教科書通りの答えにならなかったことについて、

先生はとがめなかった。


人の感性の中に、潜在的な思い込みがあると、

その方向だけでしか物を捉えないので見え方が限られてしまうけれど

脳の中に情報がない時は、思い込みとは違った物が見えることがあるので、

何事も決めつけで話してしまうと相手の考えをコントロールしてしまったり

心を傷つけてしまうことがある。


数字に色がついて見えたり、音に色がついて見えたりは

障害の一種に考えられているのかもしれないけれども

むしろ、それが研ぎ澄まされた特殊な才能として

作曲活動や美術など様々な芸術活動に活かされるので

そういう人々が「天才」にみえてしまう。