左手側指を筋肉強化して太くしたいけど
甲側につかず指が太くならない分
掌側がどんどん盛り上がっていく。
筋肉のつけ方に問題ある?
それとも年齢的に限界なの?
体質的に太らないんだろうか?
昔からピアノの先生から指が細いと言われて
指を鍛えるけれども、何故か手の甲側には
筋肉がつきにくい体質なのか太くなってくれない。
掌側にシリコンゴムのような筋肉がつくので
もはや肉体労働者の手と化している。
指のひら側にはシリコンゴムのような筋肉がついて
指の関節を曲げにくくしている。
でも、ショパンは指が細かったんだよなぁ・・・
指が細いと、正直な話がベートーヴェン作品なんて厳しくて
どんなに鍛えても重厚な音色を表現するのが難しいので
手の筋肉量を増やして重い音に近づける努力をしても限界を感じる。
仕方ないので、スタミナがなくても演奏できる方法を考えるしかない。
ピアノ発表会が近づいていて、普段より練習量を減らしつつも
生徒さんとの連弾作品を含めてフォルテッシモを出さなければならない
作品が多いので必要に応じて筋肉を作っておかないといけない。
練習曲などを使い指の筋トレ強化することだけは続けていたら
筋肉疲労で指の凝りが激しくなってきて重だるい。
鍼灸さんで治療してもらったけれども、かったるさが残る。
しばらくコマメにメンテナンスしないと指の疲れが取れない。
「ピアノを弾く」という言葉に、どこか抵抗を感じていて・・・
「弾く」よりは「様々な技能を使って奏でる?」と思うことがある。
ピアノ演奏は、どっちかといえば指のひらと鍵盤の密着度が高いもので
曲によっては指のひら全体を鍵盤に押しつけて這わせることもあるし
鍵盤を引っ張ったり、ひっかいたり、押す、なでる、舐める、もたれる、、、
とまあ、手の内側では巧みに調整しながら、音符の長さやリズムを計算し
様々なことを繰り広げ、そこに呼吸を入れたり抜いたりして
奥行のある音楽の世界を展開していくものだ。
私はピアノを教える時に、幼少の生徒さん達に
「もっと、鍵盤を引っ張って」「もっと、鍵盤をなめて」とか
「身体を入れて押しなさい」「もっともっとひっかいて」「もたれて」
「そこはもっとカンタービレして」などそんな風に教えることが多い。
以前、ピアノ経験のある大人の生徒さんにこのように指導したら
「言われている意味がわかりません。やめます」と苦痛を感じたようで
あっさりと退会された。
私の言葉は理解されにくいんだなと諦めていたら
はじめてピアノを習う子供さん達は、何のためらいもなく
私の言葉を理解して受け入れてくれるので、どうしてなんだろう?
「ピアノを弾く」ことを学んできた人達にとっては
手の内側で音楽を表現することは想定外で苦痛かもしれない。
けれども、ピアノ音楽を楽しもうとする子供達にとっては
それが楽しくてエキサイティングなことであると気づくようで
そこに教えることの面白さを感じる。