東京電力は5日、福島第一原発2号機の原子炉圧力容器の底部の温度が

4日間で20度近く上昇し、5日午後4時に71.7度に到達したと発表した。

東電は冷却水の注入量を増やして対処している。


東電によると、温度上昇を示したのは、圧力容器内にある3つの温度計の1つ。

近くにある他の2つは50度以下で安定している。


圧力容器には、2つの系統から冷却水を注入しているが、

1月下旬、2号機の冷却水配管を樹脂製に交換するため、

一時的に一方の系統からの注水を止めた。


その後の2月1日以降、温度が上昇していることから、東電は

「水の流れが変わって、温度計付近に水があたらなくなった

可能性がある」と説明している。


再臨界の可能性を記者団から問われると、東電は、放射線量の値を含め

「総合的に判断しなくてはならない」と、慎重に対応する姿勢を示した。


東電によると、圧力容器の底部の温度は通常、80度を超えないように対処している。



2012年2月6日(月) 中日新聞


             


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東電の説明を信用すれば、ただ水の温度が上昇したのは温度計付近に

水が回っていないためと、それほど心配するような問題でもなさそうだ。


ところが、福島原発事故からは1年近くが経とうとしているのに、

ここ最近の放射線量予報を見れば、福島から水戸にかけて

上空では相変わらずやや高めの数値が出続けている。


上空の放射線量の高さを考えれば、素人の私が考えても

ただ水が回らない程度の話でもないように感じる。


一時的なものであれば、それを浴びても問題はないと言う学者がいた。


それでも、北から西に風が吹く季節になれば、再び放射性物質が日本列島の

上空に漂っているなら、1年間、ずっと出続けてきたのような気がしてしまい、

それを毎日浴び続けていて、本当に健康被害はないの?と問いたい。


どう考えても、何かが漏れ出ているようにみえてしまうので

「大丈夫ですから」と情報を隠すのではなくて正しい判断をして、

逐一、今起きている状況を的確にわかりやすく伝えて欲しい。