愛知県警は21日、2011年度当初予算案を発表した。

知事選に伴う骨格予算のため、前年当初より1.2%少ない

1569億5200万円。警察官を52人増員して未解決の凶悪事件や

インターネット犯罪を取り締まる。


未解決事件は、昨年4月に殺人などの時効が廃止されたため、

捜査一課に特命捜査係を新設して21人を配置。


サイバー犯罪対策室は28人を、検視官室は3人をそれぞれ増やす。

増員に伴い人件費9555万円を計上した。


◇主な新規事業(かっこ内は事業費)

▽防犯カメラの犯罪抑止効果を検証(3416億円)

空き巣が多い住宅街をモデル地区に選び、街頭にカメラ20機を付けて

半年間で被害が減るか実験。検証結果を自治体や住民に周知し、

防犯カメラの普及を促す


▽滞納徴収嘱託員を配置(1135万円)

放置駐車の違反金の滞納者の預貯金や車両の差し押さえを強化するため

嘱託員を4人雇う。 滞納額は09年度末で12億6000万円。


2011(H23)年2月22日中日新聞

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滞納徴収嘱託員に1135万円とあるけど・・

これ、必要なの? 天下り職員でも配属するつもりなのか・・?

1135万円を4で割ると、1人283万7500円の年収になる。


なぜ、4人にしてあるかがわからない。

現職の交通課職員が仕事をすれば良いので、

別に、特別な経費で割り当てする必要はないと感じるので胡散臭い。



未解決事件のために新設されるらしい・・

まるで、どこかの刑事ドラマをマネしたような「特命係」だ。


自殺として片付けられているうちの7割は、実は不審死と聞いたことがある。

なぜ不審死かといえば、司法解剖などする医師がいないために、

自殺か事件性があるのか判別ができないからなのだそうだ。

捜査するべき事件性があるものでも、大半は何もせずに葬っていることになる。


単に「特命係」を特別枠で設置したところで、その死の原因を究明する医師や

DNAなどの科学捜査を充実させなければ、この「特命係」は名ばかりのものに

なるのだけで、本気で「特命係」を設置するなら継続的に相当な経費がかかる。

そのため、今、この課を設置するのは現実的ではないとわかる。


新たな課の設置により、警察官の階級を上げるなど給料を高くする

手段になるだけで内容が伴わない気がする。


時効がなくなれば証拠品などの処分ができなくなるので、

現実的に警察に必要になってくるのは「特命係」の人材よりは

長期的に証拠品を保存管理する「倉庫」ではないのか。



ところで、愛知県警の現場で働く警官達は、私物の携帯電話を

使って犯罪捜査などの仕事をしているというのだ。

「僕、大半は仕事で電話をかけてるのに、

自費で携帯電話使用料払ってるんですよ!」

と、交番勤務の警官が愚痴っていたことがある。


たとえば、私物で犯人と携帯電話でやりとりしてしまうと、

犯人に自分の電話番号が知れてしまうのはもちろんのこと、

住所、家族構成などの個人情報が漏れてしまう不安を感じることも

あると話していた。 


常に身の危険にさらされるのでストレスが溜まりノイローゼになる

警官も多く、結果的に自殺を選んでしまう警官が増えていることも

聞かされたので、警官の身の安全を確保することも必要のようだ。


つくづく、交番勤務の警官にはお金が回っていないようで、

雑務が多い割に自腹切って仕事をしているというので、

気の毒だなと思ったことがある。


また、ある新米警官は、経費節約の為にパトカーの年式が古く

MT車しか使わないため、運転に自信が持てないと話していた。

確かに、うちの近所のパトカーは右折で信号交差点内にいる間に

よくエンストしていて危ないなと思うことがあるので、運転の苦手な

警官にはAT車もしょうがないかもしれない。


「特命係」の新設に経費を計上するぐらいなら、今現在、交番で奮闘する

警官に仕事用の携帯かPHSぐらいは貸し出してあげればいいのに・・・

と思った。