北朝鮮の兵器輸出、カザフの武器商人が黒幕

 

先日、タイ空港で発覚した北朝鮮製飛行機から

見つかった武器密輸に関わっていたのは、

カザフスタンの航空会社「イーストウイング」

だったことが判明した。 

ヒズボラやソマリアなども支援していたとみられている。

 

アメリカCNNでも、アフガニスタンとパキスタン国境付近のタリバン達が

イラン製の武器を手にしていることを確認したと報道していたことがあった。

 

イランが直接にタリバンと関わっているのかがわかっていない。

こういった武器商人らが仲介に入り、あちこちの武装勢力に対して

武器を販売していることは考えられる。

 

武器商人達によって核物質などが流れていけば、恐ろしいことになる。

 

時々、不思議に思うのは、これだけ多くの国が核物質を持っているので、

これまで武装勢力の手に渡らなかったということの方が考えにくい

気がしてならない。

 

ただ、核兵器を製造するだけの施設や能力がないために、

今まで大きな問題にならなかっただけなのか・・

考えてみればタリバンやアルカイダなど、多くのテロリストが

ただ銃や爆弾しか持たないと考えるのも短絡的すぎるような気がした。

 

テロリストには多くの資金が流れていると言われるので、

こういった集団が核などを持つ事により軍事・政治クーデターを

起こせば、一国を乗っ取ることは可能になるようにも思えてしまい、

このまま武器商人が暗躍すれば、パキスタンや無政府に近い国などは、

テロリストの支配する国になることもあるかもしれないと思った。

 

去年、パキスタンは崩壊が近いと言われながら崩壊しなかった。

今年はそういう話を聞かないので、アメリカの政治的な

プロパガンダに近いものだったのか、今ひとつ、

わかりにくいところがある。





 

2009.3.20

Rord Of Warのモデル「死の商人」ビクターという男


 

武器商人のビクター・ボウト

 

 

映画ロード・オブ・ウォーでニコラス・ケイジが

演じたユーリという男は実在する。

今、タイの刑務所に収監されている武器商人の

男ビクター・ボウトはそのモデルである。

 

悪名高いテロリストや軍閥・政府などに武器を売って

稼いでいた歴史上最悪の武器商人と言われている。

コロンビアの武装勢力に武器を売った容疑で逮捕されて、

タイ、バンコクの刑務所に収監されている。

今、この男をアメリカに引き渡す必要があるとしている。

タイの刑務所には、妻と母親がビクターに面会に訪れているという。

 

武器を売った国はアフリカ、アフガニスタン、タリバン、

アルカイダ、ロシアなどをはじめ8カ国以上に渡り、

自分の利益だけの為に売っていたが、この男によって

世界中の武装勢力やテロリストなどに武器が

ばら撒かれてしまった。

 

経歴、1967年生まれ。ロシア人。

軍の通訳者の後に、武器商人となったことがわかっている。

ビクターは、飛行機を所持して人を雇い、

武器売買ビジネスをしていた。

 

戦時中の写真に、兵士らと一緒に写っている人物として知られていて、

ビクターは、「死の商人」とニックネームを持っている。

 

タイの刑務所の中でインタビューが行われたが

警備員が見張り、カメラの回っているところでは、

ビクターは、逮捕は言いがかりだと怒鳴っていた。

またビクターは、部下が勝手にビクターの飛行機を

使い武器を売っていたかもしれないと、

その可能性は排除しないとしているが、

本人は知らないと言っていた。

 

ところが警備員のいないカメラのない場所で、

再び同じ質問をすると、ビクターは、

96年のアフガニスタンとタリバンとの戦いで、

武器を売ったことを認めた。

 

また、中央アフリカの戦犯法廷で問題になっている

人物は親友であるとも話している。

アフリカでも武器を取引していたことがわかっている。

ロシア政府や、南米左翼ゲリラ、

リベリアのチャールズ・テーラー(Charles Taylor)

などにも売るなど、そのネットワークは甚大だった。

 

ビクター・ボウトは、アメリカでの取引を運搬だけではなく、

調達も行っていたという。

タイは武器商人を逮捕しただけではなく、

情報の山を逮捕したようだが、このことにより、

アメリカとロシアが対立しそうだという。

 

今、この男について調べてみたら、

逮捕されたのは2008年3月6日になっていた。

ビクトル・ボウト(Viktor Bout)。審理が延期されている。

 

コロンビアの左翼ゲリラ「コロンビア革命軍への武器売却を試みたとして、

テロリズムに関わる4つの容疑で米国で起訴される可能性がある。

タイの刑事裁判所は、容疑者の米国送還に足る十分な証拠があるかどうかを

判断しなければならない。(c)AFPとしているが、

その後1年経ってもアメリカには送還されていない。