自宅前で取材を受けるカーン博士
パキスタン・イスラマバードのカーン博士を釈放することが決定した。
軟禁解除は、パキスタン高裁が決定した。
これについてアメリカ政府は、強い懸念を抱いている。
カーン博士は、パキスタンで最初の核爆弾の実験を成功させた科学者。
博士は2004年にリビアは北朝鮮などに核技術を売ったと告白して以来、
自宅軟禁状態になっていた。ムシャラフ前政権が敗北すると、
昨年2月になって、その関与を否定する発言をしていた。
軟禁解除の決定後に、博士は自宅前で取材を受け、
「政府が私を必要とするなら喜んで協力したい」と語った。
先月、米政府は北朝鮮やイランに各技術を拡散する活動に関与したとして
カーン博士らを、在米資金凍結などの制裁対象に指定している。
この後、アメリカの報道はカーン博士に取材を試みたが、
変わらず監視体制は続き、実質的には軟禁生活が続いている。