2008年11月26日にムンバイで起きた同時多発テロは、パキスタン内で企てられて
いたことがわかった。このテロ事件で、160人以上の人が殺害された。
商業都市で起きたこの事件では日本人も巻き添えになり、会社員(38)らが
流れ弾に当たり死傷した。
6週間前にインド側からパキスタン宛に質問状が渡っていたが、
インドは、事件当初からムンバイのテロ攻撃は、パキスタンに拠点がある、
イスラム過激派「ラシュカレトイバ」の犯行で、テロ犯はすべてパキスタン人が
起こしたものであると主張していた。
それに基づき、パキスタン政府が調査した結果、テロに使用された武器、
エンジンなどがパキスタン製であることが判明した。
今回初めて、一部ではあるが それらの犯罪を認めたことになる。
インドに対しては、今後一緒に対策を検討していきたいと協力を求めている。
犯人は、1人を除いて全員死亡した。生存している1人は、インドで拘留している。
パキスタン内務省は、容疑者を逮捕し法的手続きを取るとしている。
主犯格は、カラチのアパートに住んでいた。犯罪は、ネットなどの情報網を使って
行われていたとみられている。また、犯人の持っていた携帯電話の履歴などを
調べたところ、西洋諸国、欧米などにまたがってテロ組織に資金援助する
仲間が広がっており、イタリア、オーストリア、スペイン、アメリカのヒューストンなど
にもアジトがあるのではないかとみられている。
そのため関係各国も、パキスタンに詳しい情報などを開示するよう求めている。
イスラム過激派「ラシュカレトイバ」は、アルカイダとの関連があり、
テロの目的は、インドのカシミール地方を手に入れ、
アメリカに聖戦を挑むことが目的とされている。
アフガニスタンでは、連日、タリバンによる自爆テロ攻撃が続けられており、
オバマ氏は、アフガニスタン国境付近にあるアルカイダの潜伏する避難所を
たたくと言って強硬な姿勢を示しており、ムンバイ事件に絡みパキスタン政府が
タリバンを確認することがあれば協力するとも述べている。
またアメリカからは、アフガニスタン側からパキスタンに進駐するといった案も
出されているようだが、これはアメリカ政府が検討するには、法的に合意が
必要となるのではないかとしている。
タリバンはAK47、13万5000ものNATO弾が使っているという結果が出ている。
グアンタナモ収容所の収容者について、アルカイダと無関係な人々が
収容されている可能性を挙げ、アメリカ政府は、できるだけ早く解放し
この収容所を閉鎖するべきであり、犯罪者はアフガニスタンに引渡し、
アフガン政府の法律によって裁かれるのが良いとしている。