就任式
2月14日
ツァンギライ首相就任式1時間前に、ツァンギライ氏を支持する
(MDC)メンバーの1人(ロイ・ベレット氏)が国家反逆罪で、
現地の警察に起訴、逮捕され ムタレに連れて行かれ拘束された。
(MDC)関係者が面会を求めると、しばらくは許されず、午後4時すぎに
ようやく面会を許された。ロイ氏は閣僚になる予定の人物だった。
もう1人、ツァンギライ氏の支持者が逮捕されたとの情報もある。
ムガベ政権による弾圧ではないかとみられている。
ジンバブエに人道支援を求める関係者らは、アメリカのオバマ大統領が
就任時に、アフリカ出身者としてジンバブエに向けて、ムガベ政権に対して
何らかの強いメッセージを発信するのではないかと期待していたが、
まったく触れられなかったことに、ひどく失望していると話している。
アメリカやイギリスなどは、制裁を行っていることを理由に、コレラ感染など
広がりを見せていても人道支援は行えない状況にある。
西洋諸国などは、ムガベ大統領の独裁的政治ついて、何らかの制裁を
行うべきではないかと厳しい声が高まっている。
2月11日 ジンバブエ、ムガベ大統領がツァンギライ氏を首相に任命
これまで長期独裁政治を行ってきたムガベ大統領によって、
今日、ようやくモーガン・ツァンギライ氏の首相任命式が行われた。
昨年9月にはツァンギライ氏とムガベ氏の連立政権が成立していたものの、
ムガベ氏は、これまでそれに同意してこなかった。
長年に渡る対立の中で、どのようにして協力体制を作っていくのか
疑問視する声もある。この連立体制を築くことによって、欧米諸国など
による経済制裁が解除されることになるかにも注目が集まっている。
昨年3月29日より大統領選挙が始まり、ムガベ大統領、マコニ現財務相、
最大野党の民主変革運動(MDC)モーガン・ツァンギライ議長が立候補した。
ところが、ムガベ政権の弾圧によりツァンギライ議長は出馬の取り止めを
余儀なくされた。ムガベ氏は、欧米からの決戦投票延期要請を無視して
一方的に投票を行い、勝利宣言を行った。
欧米諸国からは、ジンバブエ政府非難と、ムガベ大統領ら政権幹部の
資産凍結、と拘禁しなど制裁決議案が提出された。
中国とロシアは反対していたが、実質的には、欧米やイギリスなどは
経済制裁措置を取っていた。
このところはジンバブエにコレラが蔓延し、ハイパーインフレの進行など
ジンバブエが危機的状況に陥っており、欧米各国はムガベ大統領に
ツァンギライ氏を容認するように強く求めていた。
13日には新閣僚の宣言が行われ、新政権が発足する予定。
もともとツァンギライ氏は、市民への弾圧を防ぐため軍や警察を
管轄する治安担当閣僚のポスト確保を主張してきたが、それを
拒否する態度を取り続けてきたムガベ大統領との間が、うまく
いくかわからず、新政権発足後に、連立がうまくいかなければ
与野党が分裂する危険をはらんでいる。