舞台制作会社の光岡氏から、
「命を削っても、自分の手で演奏会を成功させたいヴァイオリニストがいるんだよ」
と言われて、デモテープを聴いて欲しいと、渡された日があった。
「彼が来日してくれるよう、熱いメッセージを書いてくれないか」と頼まれた。
文よりも絵の方がインパクトがあるだろうと思い、イラストを描いて
裏側に日本語でメッセージを寄せた。
ところが、しばらく光岡さんはギトリスさんに渡さず、自分で保管していて、
随分と何年も経ってから、ギトリスさんに渡していた。
喜んでくれて、お礼にと、私のプレゼントした絵のコピーイラストにサインをくれた。
このイラストをプレゼントしたすぐ後に、ギトリスさんはサンサーラの映画出演をした。
絵描きの男と音楽家が世界中を旅回るというロードムービーで、日本も登場する。
イヴリー・ギトリス=イスラエル出身
1922年8月22日生まれ ヴァイオリニスト、フランスの俳優
左写真、描いた似顔絵のコピー、ギトリスさんからサインを戴いた。
右写真、似顔絵を手にして、「似てる?」と笑っているところ。
このサンサーラ(輪廻) 映画は第16回東京映画祭にも出品された。
渋谷文化村にジークフリート監督が1人でこっそり来ていたらしい。
日本のロケ部分に、東京のコンサートホールでアルゲリッチとギトリスの
貴重なゲネプロシーンが含まれている。監督の意向で、曖昧なシナリオのため、
出演者は何を演じて良いかわからなくなったらしい。
Ivry GITLIS in Sansa [with M. Argerich] Pt1