ここは渋谷の町中。
「ザワザワ。」
時間的には17時くらいか。昔はまだまだ太陽の光で明るかっただろうが、今はもう真っ黒だ。街中は自家発電機でなんとか街の明かりと人の賑わいを保っている。 街の中心部は、昔は山手線の外側のセンター街であったが、現在は宮益坂辺りが街の中心として賑わっている。店は飲食店やカラオケ、他にはキャバクラや風俗などがあった。放射能汚染により山の手線の外側は真っ暗で、明かりなど一切見えなかった。
陛下のお友達は、電車の線路沿いを歩いている。駅には山手線の内側に出入り口の改札はあるが、山手線の外側から内側に出入りはできないように壁で塞がれていた。
駅から離れ、明かりも無い宮下公園辺りで、陛下の友達は周囲を目視で確認し、線路の壁を乗り越えようとする。軽やかなステップで壁を足でける様に線路の壁を2,3歩で登り切り線路の上に立つ。
「たかが壁1枚で、こんなにも世界が違うのか。」
陛下の友達は線路の上から2つの世界を眺めている。豊かな水と緑のある放射能汚染防止シールドで守られた豊かな世界と、放射能で汚染さ れた死の世界。少し想いに耽ると我を取り戻し、線路の壁を飛び降り、放射能に汚染された世界に降り立つ。