なす1

 

登場人物

女子高生

綾・・・野菜嫌い、おやつ好き
友梨・・綾の親友。
麻美・・大食いモンスター。
ミク・・存在感が薄い。

先輩

さつき・キツイ。
景子・・フォロー好き。
亜希・・謎。

ゲスト③より
おみつ・妖怪です。

先生

優子・・厳しい。
    特技はチョーク投げ。


学校の家庭科教室。
料理コンクールが行われている。
綾はなんとか準決勝進出を決めた。

そして準決勝の第1回戦が行われようとしていた。
先生が準決勝の開始をコールする。

優子「それでは準決勝の第1試合を始めます。」

生徒「おお!」

観客の生徒たちが盛り上がる。
先生が出場者名をコールする。

優子「第1試合の対戦は・・・
   さつきさんとおみつさんです。」

生徒「おお!」

生徒から歓声があがる。
そしてさつきはキッチン台の方へ歩いて行く。

さつき「景子がいないんじゃ
    私の優勝は決まったようなものね。
    オッホホホホホ。」

景子「がんばってね。」

亜希「ふにゃ。」

対戦相手のおみつさんも
自分のキッチン台に辿り着く。
突然おみつさんが笑顔で独り言を言う。

おみつ「ありがとう。」

それを見た生徒は何々とざわめく。
綾もおみつを不気味に思い

綾「友梨ちゃん
  おみつちゃん1人でしゃべつてるよ。」

友梨「そうだね。」

回りの生徒に好き勝手言われても
おみつは気にしない。

おみつ「優勝したら
    おやつを分けてあげるね
    ・・・ミクちゃん。」

綾と友梨は驚く。
なんとおみつさんと会話していたのは
ミクちゃんだった。

綾「そうか、
  ミクちゃんと話していると
  周りの人間には
  1人でしゃべっているように見えるんだ。」

友梨「そういえば
   おみつちゃんの家は神社らしいよ
   もしかしたら
   おみつちゃんは霊感が強くて
   ミクちゃんが見えるのかも。」

綾「ミクちゃんはおばけじゃないよ。
  恐るべしおみつちゃん。」

友梨「あ、
   そっか。
   ごめんごめん。」

おみつはミクと話しているが、
さつきには1人で話しているように
見えるので不気味に見えて
イライラして指摘する。

さつき「ちょっと!
    あなた!」

おみつ「・・・!?」

おみつは何かしら位の感じで
さつきを不思議そうに見る。

さつき「さっきから
    1人でしゃべって気持ち悪いのよ!
    やめなさいよ!」

おみつ「・・・!?」

おみつは目の前にミクがいるのに
この上級生は何を言っているのだろうと
不思議に思う。
そしてそれを見ていた景子と亜希が
さつきのフォロに入る。

景子「ごめんね。
   さつきは思ったことを
   言っちゃうの。」

亜希「悪気はないふにゃ。」

さつき「あんたたちうるさい!」

さつきは景子と亜希が
自分のことを好き勝手いうので
イライラして叫んだ。

さつき「ギャア!」

その時さつきが1人で勝手に
後ろに飛び倒れる。

おみつ「あ・・・。」

おみつには見えた。
ミクがさつきに
フライングボディチョップをくらわせたのを。
ミクの着地もバッチリ決まった。

ミク「おみつちゃん、
   がんばってね。」

おみつ「ありがとう、
    ミクちゃん。」

回りの人間には見えづらいミクには
自分の存在が見えるおみつは親友であった。

おみつも家が神社のせいか、
子供の頃から霊感が強く
見えないモノが見えるので
あんまりみんなと仲良くなれなかった。

みくとおみつは似たもの通しで
不思議と仲良くなれた。

倒れたさつきが立ち上がる。

景子「大丈夫?」

亜希「ふにゃ?」

さつき「ちょっと自分で後ろに飛んだだけよ!」

ミクが見えていない
さつきはプライドが高いので
誰かに倒されたとも
理解できないで後ろに飛んだことなんて信じない。
あくまでも
自分で飛んだと言い放つ。

それを見ていた綾と友梨は

綾「ミクちゃん
  きれいに飛んだね。」

友梨「綾ちゃん見えたの!?
   私見えなかった。
   いいな~見たかったな。」

綾「さつき先輩が吹っ飛んで
  少しスッキリしたよ。」

友梨「私も。」

2人「ワッハハハハハッ!」

先生が準決勝の食材を発表しようとするが
綾と友梨が笑って騒いでるのに
先生はイラっとしてチョークを持って
威嚇するが2人は気づかない。
それにイラっとした先生は
2本のチョークを飛ばす。
チョークは綾と友梨に命中する。

優子「チョーク2本投げ!」

綾「ギャア!」

友梨「ギャア!」

綾と友梨は床に沈んでいく。
先生はチョークの粉がついた手を
パンパンとはたく。
そして準決勝の食材を発表する。

優子「準決勝の食材は・・・
   ナスです!」

生徒「おお!」

優子「ナスは94%が水分ですが
   ビタミンや食物繊維を含んでいる
   生体調整機能に優れた食材です。」

さつき「ナスでも
    ヘチマでも
    私の勝ちですわ。」

おみつ「・・・。」

さつきは相変わらず楽勝、楽勝と自信満々。
おみつは態度から感情が読み取れない。

その頃
チョークをくらって床に倒れこんだ
綾と友梨は意識を取り戻す。

綾「いたたたたっ。」

友梨「私
   チョークを投げられたのは始めて。」

綾「私は・・・
  何回目だろう?
  数えきれないよ。」

綾はチョークを投げられた数が
分からない位多いことに落ち込む。
その時、
友梨が何かに気づいた。

友梨「あ!?」

綾「どうしたの友梨ちゃん?」

友梨「先生の足元を見て!
   ナスが2個あるよ。」

先生の足元にナスが2個置いてある。
それに友梨が気づいたのである。

綾「本当だ!
  ナスがある。」

友梨「きっと綾ちゃんの準決勝の食材もナスだよ。」

綾「ナスも大っ嫌い!」

友梨「綾ちゃん!?」

綾は大っ嫌いなナスと聞いて気絶する。
友梨は心配する。

先生が試合開始を言う。

優子「それでは準決勝の第1試合を始めて下さい。」

料理対決が始まった。
さつきはナスを乱切りで適度な大きさに切っていく。
おみつもナスを縦に切っていく。
さつきはフライパンに火をつける。
おみつは切ったナスを爪楊枝で繋げていく。
さつきは温度の上がってきたフライパンに
ナスを味噌をいれ炒めていく。
おみつはナスを爪楊枝で繋げ
あるものの形に仕上げていく。

さつき「できました、
    おいしいナス味噌炒め。」

おみつ「できました、
    スズムシが大好物の
    生ナスの神社の鳥居風。」

生徒「おお!」

2人の料理が完成した。
生徒から歓声があがる。
先生が試食しようとする。
まずさつきのナス味噌炒めからである。
先生は一口食べた。

優子「おいしい。
   さつきさんなら
   いつでもお嫁さんになれますね。」

さつき「先生、
    ありがとうございます。」

先生に誉められ
さつきはニヤっと笑う。
次に先生はおみつの料理を食べようとする。
おみつの料理は
ナスで立派な神社の鳥居を作っているが
ナス切っただけの生ナスである。
先生はナスを食べた。

優子「おいしい。
   ナスですね。」

おみつ「ナスです。」

優子「・・・。」

おみつの気の抜けた返しに
先生は何とも言えない。
先生は審査の結果を発表する。

優子「準決勝の第1試合の勝者は・・・
   さつきさんです!」

生徒「おお!」

生徒から歓声があがる。
勝ち名乗りを聞いたさつきは

さつき「当然ですわ!」

景子「おめでとう。」

亜希「あめでとうふにゃ。」

さつき「オ~ホッホホホホホ!」

さつきは高笑いをする。
さつきは亜希を見る。

さつき「次は亜希の番よ。
    決勝で待ってるわよ!」

亜希「まっててねふにゃ。」

さつきサイドは盛り上がっている。
一方
おみつサイドのムードは暗い。

おみつ「負けちゃいました。」

ミク「しょうがないよ。
   先生には生ナスの良さが
   わからなかったんだよ。」

おみつ「ミクちゃん
    ありがとう。」

ミクとおみつの絆は深くなった。
その頃
綾はナスと聞いたショックで気絶したままだった。
友梨は心配そうに綾を見ている。

友梨(綾ちゃん大丈夫かな?
   あ!?
   そういえば麻美ちゃんを見ていない。
   もう帰ったのかな?)

綾「zzz。」

次回は準決勝の第2試合。
綾の出番だ。
対戦相手の亜希は強敵だ。(と思う。)

がんばれ綾!
野菜の平和は君にかかっている!


つづく