なす2

 

登場人物

女子高生

綾・・・野菜嫌い、おやつ好き
友梨・・綾の親友。
麻美・・大食いモンスター。
ミク・・存在感が薄い。

先輩

さつき・キツイ。
景子・・フォロー好き。
亜希・・謎。

ゲスト③より
おみつ・妖怪です。

先生

優子・・厳しい。
    特技はチョーク投げ。


高校の家庭科教室。
料理コンクールの会場。
次は準決勝の第2試合が行われようとしていた。

綾は野菜嫌いである。
対決の食材が大っ嫌いなナスと聞いて
気絶したままだった。


場面変わり
綾の夢の中。
学校のグランドにいる。
綾はいつものように巨大化している。
目の前に巨大化したナスもいる。
綾の足元には学校があり
踏んづけてしまいそうになる。
少しの綾の隙をナスは見逃さない。
ナスは綾に飛び込んでくる。

ナス「綾ちゃん
   大好き!」

綾「ギャア!」

ナスは綾に抱き着く。
綾は大っ嫌いな野菜のナスに抱き着かれ泣きじゃくる。

綾「あぁ!
  ナス怖いよ!
  野菜大嫌い!」

綾が泣いていると
いつものように声が聞えてきました。

神「綾、綾。」

綾「神様!?」

神「ナスちゃんは嫌いですか?」

綾「だって
  色だって黒いし、
  つるんと瑞々しいし、
  長細いんだもん!」

神「綾、
  ナスちゃんを良く見て下さい。
  笑顔でかわいいでしょ?」

綾「え!?」

綾は自分に抱き着いているナスを見る。
ナスは綾に微笑んでいるようだ。

ナス「えへ。」

綾は一瞬時間が止まる。
正気を取り戻し

綾「無理です。」

綾はきっぱり断る。
神様は続ける。

神「野菜の平和を守れるのは
  あなただけなのですよ。」

綾「野菜の平和ってなんですか?」

神「野菜嫌いの子供たちが増えています。
  子供たちに野菜をたくさん、
  おいしく食べてほしいのです。」

綾「おいしく!?」

神「それができるのは野菜の声が聞える、
  綾、
  あなただけなのです!」

綾「私だけ・・・!?」

神「野菜の平和を守って下さい。」

綾「そ、そんな・・・。」

夢の中の綾は光に包まれてる。
綾はまぶしくて目を閉じる。

目を開けた綾は家庭科教室にいた。
横になっていた綾はゆっくり起き上がる。

綾「あれ!?」

綾が気が付いたのに友梨が気づいた。

友梨「綾ちゃん、
   大丈夫?」

綾「う、うん。」

綾は夢の中での出来事を思い出す。
ナスに抱き着かれ
ナスに微笑まれ
思い出すだけで綾は鳥肌がたつ。

綾「うわぁ~!?」

友梨「どうしたの!?」

綾「ちょっとね・・・。
  あはははは・・・。」

綾は夢の出来事を親友の友梨にも言えなかった。
さすがに友梨に言っても信じてもらえないと思った。

家庭教室では料理コンクールの
準決勝の第2試合が始まろうとしていた。
先生がコールを始める。

優子「それでは準決勝の第2試合を始まます。」

生徒「おお!」

観客の生徒が盛り上がる。
先生はコールを続ける。

優子「準決勝の第2試合は・・・
   綾さんと亜希さんです。」

生徒「おお!」

観客が盛り上がる。
まず亜紀サイド。

亜希「ふにゃ。」

さつき「亜希、
    楽勝よ。」

景子「がんばってね。」

3人は仲良しである。
次に綾サイド。

友梨「綾ちゃん、
   がんばってね。」

綾「友梨ちゃん、
  いってくるね。」

亜希と綾は自分のキッチン台の前に立つ。
そして先生が試合の食材を発表する。

優子「準決勝の第2試合の食材は・・・
   ナスです。」

生徒「おお!」

観客の生徒が盛り上がる。
綾はナスと聞いて
夢の中のことを思い出す。

ナス「綾ちゃん
   大好き。」

ナス「えへ。」

ナスが抱き着いてきたこと。
笑顔で見つめてきたこと。
野菜嫌いの綾は思い出すだけで鳥肌がたつ。

綾「うわぁ~。」

先生が試合開始を告げる。

優子「それでは準決勝の第2試合・・・
   始めて下さい。」

生徒「おお!」

観客の生徒が盛り上がる。
亜希は気合いを入れる。

亜希「がんばるふにゃ。」

一方の綾はナスを眺めて動かない。

綾「・・・。」

綾は神様の言葉を思い出していた。

神「野菜嫌いの子供たちが増えています。
  子供たちに野菜をたくさん、
  おいしく食べてほしいのです。」

綾「おいしく!?」

神「それができるのは野菜の声が聞える、
  綾、
  あなただけなのです!」

綾の心の中で神様の

神「あなただけなのです!」
神「あなただけなのです!」
神「あなただけなのです!」

という言葉が繰り返される。
綾は野菜嫌いの自分と
神様の地球の守ってという
言葉の間に挟まれて悩んでいた。

綾「うんん・・・。」

一方、
対戦相手の亜希はナスを切り
フライパンにナスを入れ炒め
調味料を入れ絡めてとろみをつけていく。
亜希の料理ができた。

亜希「麻婆茄子ふにゃ。」

生徒「おお!」
生徒「おいしそう!」
生徒「食べてみたい!」

生徒からも大歓声があがる。


一方の綾は悩んでいた。

綾(野菜の平和を守って
  て言われても、
  私は野菜嫌いなんだよね・・・。
  どうしよう?)

その時、
どこからか声が聞える。

ナス「綾ちゃん。」

綾「ん!?
  誰か読んでる!?」

ナス「ここだよ。」

綾はナスを見る。
綾は驚く。

綾「ナスがしゃべった!?」

ナス「野菜のみんなは
   綾ちゃんが大好きだよ。」

綾「わ、私は野菜が嫌いなの!
  ナスだって・・・。」

ナス「綾ちゃんに
   おいしく食べてもらいたいな。」

綾「ナスちゃん・・・。」

ナス「僕をミキサーに入れてね
   新鮮なナスジュースにするとおいしいよ。」

綾「そんなことをしたら
  ナスちゃんが粉々になっちゃうよ!?」

ナス「大丈夫。
   綾ちゃんの栄養となって
   綾ちゃんの中で生き続けるから。」

綾「ナスちゃん・・・。」

ナス「だって綾ちゃんが大好きだから。
   えへ。」

ナスちゃんは最後は笑った。
綾は気合いを入れなおす。
綾は何かを決心したみたいだ。

綾「よし!」

綾はミキサーを持ってくる。
綾の目にはうっすら涙で目がにじんでいる。
綾はミキサーにナスを入れる。

綾「ナスなんか!
  ナスちゃんなんか!
  大っ嫌い!!!」

綾は泣きながらナスをミキサーに入れ、
スイッチをポチっと押す。
「ジュイン!」
とミキサーがナスを粉々にしていく。
そしてジュースが完成した。
スイッチを押してミキサーを止める。
綾はナスジュースをコップに入れる。

綾「できました。
  ナスジュースです。」

生徒「ええ!」
生徒「まずそう!」
生徒「飲みたくない!」

生徒からは不評で大バッシングだ。

先生が2人の料理を食べて審査する。
まず先に亜希の料理。
先生は麻婆茄子をおいしそうに食べる。

優子「おいしい。
   亜希さんも
   いつでもお嫁さんになれますね。」

亜希「ありふにゃ。」

優子「そのしゃべり方だけ直してください。」

亜希「・・・。」

次に先生は綾の料理というか
ナスジュースを飲もうとする。
さすがの先生も
ナスジュースというものを
飲んだことがなかった。
一口飲んだ先生は驚いた。

優子「おいしい。
   これは綾さんが考えたのですか?」

綾「はい。
  ナスちゃんがとても新鮮だったので。」

優子「ふうん・・・。」

先生は少し考え込むが
綾を見ながら切り替えして言う。

優子「あなたもナスに
   ちゃんをつけるのはやめなさい。」

綾「はい・・・。」

両者の料理を食べた先生は
準決勝の第2試合の勝者の名前を言う。

優子「準決勝の第2試合の勝者は・・・
   綾さんです!」

生徒「おお!」

観客の生徒から驚きとブーイングの完成が起こる。

綾「勝った!?」

亜希「なんでふにゃ!?」

友梨「綾ちゃん
   おめでとう。」

さつき「なぜなの!?」

景子「不思議ね!?」

それを鎮めるべく先生が説明する。

優子「亜希さんの麻婆茄子はおいしかったですよ。
   ただ、
   綾さんのナスジュースの
   瑞々しさには驚かされました。
   まさかナスのジュースが
   こんなにおいしいとは・・・。
   ということで綾さんの勝ちです。」

綾「やった~!」

友梨「綾ちゃんが勝った!」

綾(ナスちゃん、
  勝ったよ、
  ありがとう。)

友梨「これでおやつ1年分が近づいたね。」

綾「それは私のセリフだよ。」

2人「キャハハハハハッ!」

2人「わ~い!
   わ~い!」

ナスジュースに感動した先生は
勝者の幼い態度にイライラする。
そしてチョークを取り
2人に投げる。

2人「ギャア!」

2人に命中する。
2人は教室の床にピクピク横たわる。

一方の亜希サイドは
亜希は泣いている。

亜希「え~んえん、
   ナスジュースなんかに負けたふにゃ。」

景子「はい。
   泣かないでね。」

さつき「まさか景子だけでなく
    亜希までも・・・
    2人のカタキは私がとってあげるわ!
    決勝でボコボコにしてやる!」

亜希「頼んだふにゃ。」

景子「よろしくね。」

さつきは気合いが入っている。
景子と亜希はさつきを信頼している。

一方
綾は先生のチョークが命中して倒れている。

綾は野菜嫌いではあるが
少しだけナスが、
野菜が好きになった。(のかもしれない。)

いよいよ次は
料理コンクールの決勝戦。
綾とさつきの対決である。

そして麻美の姿が会場に見当たらなかった。


つづく。