長く患者をやっていると医療の進歩に驚かされることがあります。


例えば、昔は手術後痛くても痛み止めは使いすぎないようにと我慢させられました。

手術後は、しぼんだ肺を膨らませるために呼吸をすることが大事なのですが、痛み止めを使うと呼吸が浅くなってしまうし、お腹の動きも弱くなってしまうからと、痛み止めは最小限しか使わせてもらえず、ひたすらガマンしていた記憶があります。でも今は痛みはできるだけ我慢しないように薬も使わせてくれるらしいです。


手術の後、痛いお腹をさすりながらトイレに行ってやっとたどり着いたと思ったら、どっひゃーあせる和式便器でしたガーンお腹痛いのにどうやってしゃがむのー?と必死で格闘した覚えがあります。なぜトイレまで行くかというと、動くことで肺が広がるので早くから歩くことを勧められたのです。今なら多分洋式トイレで座っておトイレできますね。 


昔、CTを撮る時は撮影ごとに ”息を止めて~” ”楽にして~” を繰り返していました。息止めはすごく長かったり、短かったり…。それを何十枚分もするので先生が「大変だから」と酸素ボンベをかついで持ってきてくれました。私は酸素を吸いながら格闘してました。でも今は一回のちょっと長い息止めで何十枚というCTを一気に撮影してくれます。楽ちんです。