古典芸能案内人の天野光さんのブログを
読んでいると文楽の竹本織太夫の襲名披露公演を
国立文楽劇場に観に行きたくなって
行った演目が
摂州合邦辻(せっしゅうがっぽうがつじ)です
6代目竹本織太夫(たけもとおりたゆう)
結構男前の太夫でした
襲名祝儀板
いろんなところから祝儀がきていますね
摂州合邦辻(せっしゅうがっぽがつじ)の話は
河内の大名高安通俊(たかやすよりとし)に
自分の娘を嫁がせた夫婦が
閻魔堂で後方不明の娘を死んだ者として供養するところから始まります
閻魔堂(えんま堂)
娘の名前は玉手御前(たまてごぜん)
娘は河内の大名高安通俊の後妻になって
先妻の子供が2人いる
兄が俊徳丸、弟次郎丸
娘玉手御前は義理の息子俊徳丸にいいよるが
義理の息子俊徳丸は拒否します
しかも、俊徳丸は不治の病になっています
閻魔堂玉手の碑
あまり継母(玉手)が追いかけるので
俊徳丸は実家を逃げ出し元武士で継母の実家の
閻魔堂に逃げ込み匿ってもらう
許嫁の浅香姫(あさかひめ)も一緒にいるのです
そこへ、娘玉手御前が人目を忍んで帰ってきます
父親合邦は高安殿への義理で断固拒否！
母親は娘が生きているので大喜びで入れるのです
もちろん、合邦は怒りと嬉しさを隠して幽霊黙認
さて
玉手御前が俊徳丸を見つけると再度いいよります
それを見た父親合邦は娘の野獣の様な有り様に
刀を出して娘を切る
娘玉手御前は死ぬ前に全ての事を話します
弟次郎丸が自分が大名になる為に
重臣と組んで俊徳丸を亡き者にする企て聞き
義理の息子たちの命を助けるために
俊徳丸に毒を盛り不治の病にならせて
次郎丸から暗殺を防ぎ
俊徳丸の病は寅年、寅月、寅日、寅刻生まれた
自分の肝臓の血を飲むと治る事を伝えます
おおなんと！
二人の義理の息子の命を助けるために
長男俊徳丸に言いより毒を盛り
最後に自分が死んで長男を助ける
両方の息子を助けた美談！！！
合法が辻(父親の名前の由来場所)
合邦夫婦にとっては二度も娘の死を悲しむ悲劇
義理と人情、女性と男性、親子の情のてんこ盛り
文楽人形の3人の使い手と太夫、三味線の息が
ぴったり合って何これ〜〜！の世界です
高安は八尾市で河内の地名
俊徳は東大阪市で河内の地名
玉手は柏原市で河内の地名です
浅香は大阪市と堺市にあり摂津の地名です
合邦辻は合法辻で松屋町筋の南詰
えんま堂があり脳の守り本尊ボケ防止です
見事！近郊の地名でできていますねー！
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