「放射線製顎骨壊死への高気圧酸素療法はエビデンスがないのでやっても効果は期待できない」
最初に主治医から言われた言葉です。
付け焼き刃、最後の砦、という言葉も出てきました。
それでも治療を受けたいなら病院紹介しますと言われ
それを聞き当初は迷っていたのですが論文を読み漁り、確かにエビデンスは十分ではないけれど効果が認められたという論文もあるし、やってみる価値はあるのでは?と思い始め
母本人が「やれる治療は全てやりたい」と決心しチャレンジすることに。
通院している大学病院には高気圧酸素治療の機械がないので、他の病院へ紹介して貰う事になりましたが、放射線性顎骨壊死へ高気圧酸素療法での実績がないからと2つの病院から断られ、3つ目の病院でやっと受けられることに。
主治医の先生が受け入れてくれる病院を探してくれて感謝です。
下線の所を聞いた時に、治療さえ受け入れて貰えないなんて、本当に主治医がいうように期待できないのかもと落胆しました。
義歯でお世話になっている補綴科の先生にも「腺様嚢胞癌×放射線性顎骨壊死×開口障害」の患者を受け持ったのは初めてだとも言われていたので、母がレアケースなのも分かっていましたが、やはりショックでした。
でも結果は…
効果有り!
母は骨だけではなく、粘膜壊死も酷く粘膜にびっしりと潰瘍が出来て卵色に変色していました。
その粘膜壊死のすぐ奥に壊死した骨もあり、その骨も少し覗いた状況でした。
MRIではそこから上顎洞の奥へと筋肉やら何やら溶かして進んでいっていると…
そしてそれが進行すると皮膚から飛び出ると言われました。
それが13回目を終えた頃に、卵色の潰瘍部分がピンク色の元の粘膜の色になってきて、これは素人目に見ても変化してるのでは!と母と喜びました。
しかし毎日詰めてした方が効果的だと言われていた30回の治療を終える寸前の24回目を迎えた所で、父がコロナ発症、母と私も家庭内感染し高気圧酸素治療を中断する事に…
再開まで20日間治療が開いてしまいまいました。
しかしコロナ明けすぐの定期検診の時に主治医から
「見える範囲では壊死良くなってますね〜!高気圧酸素治療が効いたと言っても良いのかも」
と主治医も信じられないという感じで言われました!
主治医はエビデンス重視なので、エビデンスが無い事はしても意味がないとはっきりと告げる先生なので、先生も驚いていました。
粘膜壊死は随分と改善されましたが、その奥の方はCTを撮らないと詳しい治療効果は分かりませんが、この分だと奥も改善されてるだろうとの事。
こんなに効果を感じられる治療をコロナ療養で20日間空き、再開してから6回しか受ける事が出来なかったので、折角ならと更なる効果を求め高気圧酸素療法の先生と相談し、自費診療になりますが9回追加して再開して15回、全体で38回の高気圧酸素療法を受けました。
そしてやはり母には合っていたようで、次の耳鼻咽喉・頭頸部外科の主治医の診察時に
「これはもう顎骨壊死ではありません」
「ここまで効果があった患者は初めてです」
「普通は負け戦です」
と私達もびっくりする様な言葉が!
粘膜壊死の部分にはぷっくりとした肉芽腫があったり、そこが赤く充血したように腫れたり、正確に言うと顎骨壊死が完全に治った訳ではないとは思いますが、それ程改善されたという事です。
現在は医療用麻薬のオキシコンチンとオキノームも必要なくなりました!
あれだけ悩まされた痛みから開放されたのです!
それに伴い開口障害の方も開口訓練の甲斐もあり、1cmも開かなかった前歯部分が、開口訓練直後では3cm開く様になりました!
最初は開口器も入らなかったのです。
長くなったので開口障害については別の機会に書きたいと思います。
放射線性顎骨壊死を発症した時はもう絶望と恐怖しかありませんでした。
痛みが酷く医療用麻薬を飲んでもその日をやり過ごすので精一杯。
更に開口障害も併発し、痛みから開口訓練も満足に出来ず、開口障害の進行スピードも早く日に日に口が開かなくなり、食事も取れずどんどん体重は落ち37キロになりました。
壊死が改善されて1ヶ月以上経ちますが、現在も体重はそのまままだ戻っていません。
でも随分食べられる様になってきたのできっとこれからでしょう。
焦りはありますが、今はまた栄養を吸収出来る様に身体が変化している時期だと考えています。
この状態のままなら、これから更に進行したら…
本当に真っ暗闇の中にいました。
でも本当に高気圧酸素療法を受けて良かったです。
エビデンスがなかろうと、普通は負け戦だろうと、母はこの治療で救われました
ちなみに高気圧酸素療法の技師の方々からは、母と同じ様な症状の患者が改善されるのを沢山見てきたと言われたので、現場と医者側の感覚の剥離はあると思います。
高気圧酸素療法の先生、技師の皆さん、主治医、関わってくださった全ての医療関係者の方々に感謝しています。
なかなかこの症状の写真ってないので、同じように悩んでいる仲間の患者さんたちの為に写真をアップしたいのですが、患部の写真って掲載しても良いのでしょうか?


