湘南美容外科新宿本院 技術指導医の本田です。
今回は綺麗なデカ目をご希望された、20代女性のお客様です。
重たく眠い目元をパッチリさせ、平行二重になりたいとご希望されました。

まずは術前写真を供覧しましょう。





では、診察です。
まずは瞼の状態です。眼瞼前葉の厚みは中程度以上、後葉の厚みも中程度認めます。挙筋能力は8mm以下と軽度~中程度の低下を認め、前頭筋固定時のリラックスした開瞼においては、MRDは2mm程度と、中等度の眼瞼下垂症であり、特に、目の内側の開きが不良です。二重はありますが、開瞼時の力が弱いために二重の折りたたみがはっきりせず、薄い状態です。また、左に優位な眼瞼下垂症のため、眉毛挙上も左に強く認められます。目頭のもうこヒダ(内眼角贅皮)も強く張っており、これも目を開く妨げとなっています。

次に、目元と鼻周りバランス分析(黄金比解析)です。
目元の間の距離である内眼角間距離は38mm、目の横幅である瞼裂横径は24mm、写真ではわかりませんが、鼻翼間距離は36mmとなっていました。黄金比は内眼角間距離:瞼裂横径=1:1が理想です。このバランスを改善するためには、目頭のヒダを大きく開放しなければなりませんが、一歩手前で引く程度の開放が良いと判断します。鼻翼間距離との兼ね合いも非常に大切だからです。

以上の診察結果とご希望を勘案して術式は、『全切開法二重術+眼瞼下垂術+目頭切開法+ROOF切除術』を選択致しました。

では、術前と術後3ヶ月の写真を供覧します。










いかがでしょうか? 
極めて自然で美しい目元になりました。切開フルコースであったにも関わらず、です。
これは術前診察で、入念に黄金比を分析したからです。

目は独立したパーツではなく、鼻や輪郭と協調して存在するため、それらとの位置関係を分析し、理想のバランスになるよう、手術デザインに反映させます。



これが、黄金比に基づいた美容整形です。
よくみかける、『 ワザとらしい、やっちゃった感のある美容整形 』 とは、黄金比を無視した美容整形を指します。パーツだけを見て、良くしようとした結果、不自然な整形となったために、『 誰にもわかる違和感 』 を感じさせてしまうのです。
これはまさに、木を見て森を見ず、です。

黄金比に基づいた美容整形とは、森を見て木を見る、ということです。
全体の中から、各パーツのあるべき形・距離を判断し、そこに導こうとする整形なのです。
だから本症例は、極めて自然に美しく感じるアフターになった、というわけでした★

ちなみに本症例では、目元の大きさが優に2倍程大きくなっていることがわかります。目元を大きくする方法は二つありまして、タテとヨコ、この二つしかありません。全切開と眼瞼下垂術はタテを、目頭切開はヨコを大きくすることができます。劇的な仕上がりです。また、瞼縁アーチの美しさにも注目下さい。術前はアーモンドアイの細いタイプであり、鋭くキツい印象を与えます。術後はアーモンドアイが、タテを優位に長さを増したため、優しい印象を与えることに成功しています。眉毛と目元の距離にも着目です。術前は眼瞼下垂症による眉毛挙上によって間延びしていましたが、術後は短縮されて美しい距離になっています。この、眉毛と目元の距離を眉毛瞼縁距離と言いますが、実は、これが短いことがトップモデルや綺麗な女優の目元に共通する特徴ともなっています。

本症例の手術ポイントは以下の通りです。

1.通常の眼瞼下垂術では本症例に対応することはできません。通常の眼瞼下垂術(腱膜前転法)では、目を開く力(挙筋能力)が良好に保たれていることが、手術を成功させる前提となります。本症例では、挙筋能力が軽度から中程度低下しているため、腱膜前転法の特性を最大限に活かした眼瞼下垂術、すなわち、信州大式眼瞼下垂術の適応となります。信州大式眼瞼下垂術とは、目を開く筋肉である上眼瞼挙筋の延長である、挙筋腱膜のベクトルを内側に修正し、かつ前転効果を最大限にする術式です。本症例のように、軽度から中程度の挙筋能力低下症例に、最適な方法となります。

2.本症例では低鼻根と離れ目を示すため、目頭切開でヒダを大きく開放すれば、必ずバランスが改善する症例です。目頭切開においては、涙丘内側端1mm手前まで切開し、ヒダを大きく開放しております。

このように、黄金比解析をしっかり行い、デカ目にすれば、必ず美人へと近づきます。そのためには、一人ひとりのお客様を入念に診察し、現状と理想との差分を確実に埋める技術・術式を選択し、実践する必要があります。

本当に目元を美しくしたい方は、新宿本院技術指導医Dr.本田にご相談頂ければ幸いです。
貴方の黄金比、優しく丁寧に診察致します★