永久輝せあさんが、三井住友VISAカードのブログで、10月8日に花組東京公演で退団された3名の上級生に触れて、お一人びとりの想い出を書いていらしゃいました。

「東京宝塚劇場公演の千秋楽で、航琉ひびきさん、和海しょうさん、同期の春妃うららが退団されました。お3方との思い出を少しお話ししたいと思います。
 キョンさん(航琉)は、本当にお優しい方です。私が花組生として初めて出演した『DANCE OLYMPIA』のとき、キョンさんが座長さんでいらしたのでいつも気にかけてくださり、いろいろと面倒をみていただきました。組のことを何もわからず、気を遣ってしまう状況で、会話の輪に入りやすいように声をかけてくださり、とてもお世話になりました。
『鴛鴦歌合戦』でも、少しですが同じ場面に出られてうれしかったです。丹波守がキョンさん演じられる道具屋六兵衛の店にショッピングに行くとき、和海しょうさんと綺城ひか理が話している間、狩野探幽の掛け軸を眺めながら話すアドリブのお芝居をしていて、毎回楽しみでした。キョンさんはとても頭の回転が速い方なので、すごく絶妙な返しをしてくださって……。「ここは汚れじゃないのか?」とケチをつけても「それは探幽の手垢で大変貴重なもので……」とか、「シワシワ過ぎないか?」と言っても「シワ加工の高価な紙なんだ」とか(笑)。あることないことを言われて、丹波守は毎回言いくるめられるのですが、それがすごく楽しかったです。 本好きのキョンさんから誕生日プレゼントに本をいただき、私もキョンさんのお誕生日にお気に入りの本をプレゼントしたり、思い出がたくさんありますね。」

(永久輝さんブログより転載)                

 

航琉ひびきさんは、退団挨拶で、「大海原をまっすぐ航るように、航琉ひびきという名前をつけました。・・・今、卒業という港に着きました。これまで書いて来た航海日記を、今、書き終えたいと思います。」とおしゃっていた言葉を聞き、ひびきさんは、宝塚の男役としての航海を閉じようとされているのだと、少し寂しくもありました。これからの歩む道も明るく暖かい道でありますように祈ります。