寝たきりの母と認知症の父の二人を

ひとり身の私が、自宅で、

長い間、介護していたとき

 

 親の介護はしない、自分の家族にもさせない、

 必要になれば、親が用意した、自分達のお金で

 入れる施設に入るべき。

 子供である僕らには、僕らの人生があって、 

 まだまだ、これから先が長いので、

 今、親の介護の犠牲になるわけにはいかない

 

そう言い切って、介護を手伝おうとせえへん

兄弟やそのお嫁さんに、

ほんまに、腹が立って、腹が立って

 

どんなふうに生きてきたら、

こんなことが言えるんやろう。。。人間やない。。

と、信じられへん思いでいました。

 

その後、

今年になり、救急搬送された先の病院で

入院中に母が亡くなり、父もまた誤嚥がもとで

常時吸引が必要となり、入院することになって

 

ようやく、まさに何十年ぶりかで、

オムツや、介護食や、洗濯や、そういう用事に

一日中、終われることがなくなって、

やや落ち着いて、ものを考えられるだけの時間ができました。(*^^*)

 

そんなとき、思い出したのは、亡くなる少し前に、

完ちゃんと話した時のこと。

 

 二人しかいいひん兄弟なんやから、

 兄弟、仲良うしてや。ほんで、

 お父さんが、しんどい思いしゃはらんでええように

 お父さんのこと、頼むえ!!

 

そう、言われたのが、まさに、母の<遺言>みたいになってしもたから(*^^*)

 

母が旅立った後、

 

認知症のうえ、寝たきりで、嚥下も困難な父の面倒を

引き受けてくれはる病院を、ただもう必死で探しまくり、

 

母の相続財産については、遺言にあった通り、

兄弟等しく、同じように、分けることと、しました。

 

何十年にもわたる、

父母二人を、一日中、ひとりでする自宅介護は、

ほんまにしんどうて、

 

なにより、自分が倒れたら、終わり!!という

プレッシャーをつねに抱えながら、

 

朝早うから、夜中何度も、起きて見守りをする間も

どんなにしんどうても、二人のお世話を休めへん、

ヘロヘロの自転車操業の介護(苦笑)です。

 

ケアマネさんにも相談し、

ヘルパーさんも、介護保険の制度をめいっぱい

使っても、まだまだ足りひんお世話が、いやいや、むしろ

ひとに来てもらうことによって増えるお世話もある、いうことは

 

ひとりで自宅介護した経験がないケアマネさんには

なかなかわからへんのです、これが。(*^^*)

 

けど、今、相続の手続きをほぼ、終えて思うのは、母の、

完ちゃんの言うた通り、ちゃんと兄弟同じように

財産分けして、良かった、いうことです。

 

結局のところ、

 

私と、兄弟とは、<親孝行のかたち>が、違うだけなんやと。

そう思うたら、なんや不思議と納得できてしもて。(*^^*)

 

つまり、

 

私は、ひとり身で、気にかけんならん家族がないので

介護離職して、家で、父母の世話をすることを選んだ。

オムツを交換したり、食事を用意したり、ヘルパーさんと

一緒に、世話をすることで、父母の自宅での暮らしを支えた。

 

一方で、

 

兄弟は、自分の家族を養い、介護によって、それぞれの

これからの人生設計を変更せんでええようにと、

親の介護を拒否したけれど、

 

一方で、私にはできひんかった、父母の血を受け継いだ

孫を、さらには、ひ孫を見せてあげることで

父母を、とっても幸せな気持ちにしてあげた。

 

そして、自分たちが、いいひんようになっても

家族みんなで助け合っていくであろう、という安心感を

父母に、与えた。

 

結局のところは、

 

兄弟のあいだで、<親孝行のかたち>が、違うた、

いうだけのこと。

 

どちらら正しいのでも、どちらがエライのでも、なくて。(*^^*)

 

そう思うたら、介護をめぐってのあれこれ、

これまで抱えてきた、不満やら苛立ちやらが、どこかへ行ってしもて

なんやらストンと、腑に落ちました。

 

今は、そう、思えるものの、そうは言うても

ひとり介護の毎日が、限界に来ていた時には、ブチ切れては

 

 なんで、わたしだけが、犠牲にならんとアカンの!

 私の人生を、返して!

 

と、父母に、向かって怒鳴ったことも、数知れず(笑)

何度、こう言うて、父母を責めたことでしょう。

 

でもまぁ、今こうして、落ち着いて、考えられる時間が

できてみると、

 

親を看ることを、選んだのは、私自身で、

仕事を辞めることを決めたのも、私自身。

 

自分の家族をまず、守ろうと決めたのは、兄弟の選択で、

そのために親を看ない主義を、決めたのも、兄弟自身。

 

なにより、ひ孫の動画を眺めているときの父母の

ほんとうに嬉しそうな顔を見ていると、

 

どんなに長いこと、懸命にお世話したところで、

ひ孫を目にしたときのように、二人が

 

あんなにも嬉しそうな、笑顔を見せてくれたことは

なかったように、思います。

 

介護をめぐって、相続で揉めるという話は、よう、聞くし、

お世話した分だけ、ぎょうさん相続財産をもらわんと損やで!

って、言うてくれはるひとも周りにあるけれど、

 

介護することだけが、親孝行やのうて、

 

むしろ、なんとしても護りたいと思う、自分の家族がいて

今、幸せだと親を安心させられることのほうが、

 

より親孝行なんかもしれへんなぁ~と、思うこの頃です。

 

というわけで、

それぞれのやり方で、それぞれらしく親孝行した

兄弟間での相続は、法定相続、ともに等しいもの、として

 

これで良かったんやと、今は、素直にそう思います。

 

完ちゃんの<遺言>も、これで

ちゃんと守ってあげたでしょ?(*^^*)