癌患者でも癌で死ぬとは限らない | ステージ0で再発!片乳なし子のサバイバー生活

ステージ0で再発!片乳なし子のサバイバー生活

ステージ0で全摘から4年弱で骨、リンパ、肺に転移した状態で再発が発覚!

私の職場には、癌患者の大先輩がいる。

正確には、いた。過去形。

 

かれこれ30年以上前から働いている70代の男性。

彼は、大腸がん、肺がんを患い、何度か手術や入院を繰り返しながらも元気そうに(弱音を吐かないタイプなので端から見るとそう見えていた)働く姿を見て、何度も再発しているのにあの歳まで生きられるんだなぁ…と希望を与えてくれた。

 

その彼が、先日突然亡くなったという知らせを聞いてびっくりした。

 

ほんの2週間ちょっと前に退職したばかりで、最後の日に会えなくて挨拶できず終いだったからせめて年賀状でも…と、ハガキで簡単なお礼と挨拶を送っていて、もう届いてるはずだから読んでくれたかなぁ…と思っていた矢先に。

 

肺がん治療の方は、骨転移に対する点滴のみで、抗がん剤はずいぶん前にやめたと言っていた。だから、癌はある程度落ち着いていたけど、肺気腫による呼吸困難に苦しめられていた様だ。

(これは、喫煙歴のせいなのか?周囲にも「タバコは止めた方がいいぞ」と言っていたらしい)

退職する直前は本当に苦しそうで、みんなも荷物を運ぶのを手伝ったりしていた。

弱音を吐かない彼が「もう無理」といって退職を願い出たぐらいだからよっぽどきつかったんだろう。

家でゆっくり休んで、体調がよくなったらまたお店に顔出しにでも来てくれれば…と思っていたのに、もう二度と会えなくなるなんて。

 

同じ職場といってもそんなに深く話したりする機会はなかったけど、約5年半の間顔を合わせていたのだから何とも言えない悲しさがある。でも、体が動くうちは働きたいという本人の希望通り、亡くなる数週間前まで仕事をして、入院することもなく、最後は自宅で迎えることが出来たのは良かったのかもなぁ…。

 

 

 

「ほら、ジュース買うか?」といつも100円をくれるときの、ぶっきらぼうだけど優しい声を忘れません。天国でゆっくりしてくださいね。

 

 

 

退職のときにみんなに配るため用意してくれていたらしく
代わりに奥様が持ってきてくれた記念品。
大事に使わせていただきます。