少しお久しぶりになってしまいました。
息子がヘルパンギーナになったのを皮切りに、家族全員風邪を引き、私はヘルパンギーナが感染しただけでなく、アデノウイルスにもかかり、目が真っ赤に…パンパンに腫れ、熱も39度出て、上がったり下がったりを永遠と繰り返し、地獄の誕生日となりました…。
息子も幼稚園を1週間と少し休んだため、母はしんどくても休めず、もう毎日泣きながら家事と育児に追われておりました。
子育ての厳しさにまた少し触れた気がしています…。
まあそれはいい。
それは置いといて、ずっと読みたかった漫画の続き『地図にない場所』4巻(安藤ゆき/小学館)を読みました。
本作は、“人生終わった”2人が都市伝説とも噂されている「地図にない場所」を近所で探しはじめる、たくさんの切なさと優しさが入り混じったマンガです。
登場するのは、優秀な兄と同じ中学を受験して合格したものの、勉強についていけず、家でも学校でも居場所がなくて絶望する、中1の土屋悠人。
そしてもう一人、悠人の隣の家に住む、母親を亡くした天涯孤独の元世界的バレエダンサー・宮本琥珀(30)。
「親の期待に応える」人生を歩んでいた悠人とコハクが、“終わった”はずの人生に新しい風を吹き込んでいく様子が、優しく、切なく描かれています。
コハクは30歳ですが、母親を喜ばせるためだけに、学校も遊びも友達も恋人も、生活らしいものを全て捨てて、全部のエネルギーをバレエに充てて生活していたので、それ以外のことは何もできない女性です。
悠人は、「今までしてこなかったこと」がしたいというコハクに付き合い、料理や洗濯を手伝い(コハクは家事何も出来ない)、社会生活が営めるようにお手伝いをします。
そして、子供のころに流行っていた“この地域に地図にない場所がある”という都市伝説の「何処(イズコ)」探しを、放課後はバレエで参加できなかった…と残念がる彼女のために、一緒に探すことになるのです――。
前巻でようやく「地図にない場所」=イズコの謎を知った悠人。
4巻では、その真実をコハクに伝えられない悠人の葛藤が描かれていました。
そして、コハクを一途に想う税理士の青石さんや、悠人に恋をするすずちゃんの心情も…!!!
みんな生きていく上で多かれ少なかれ、色んな事情を抱えているけれど、そんな中でも彼らは確実に成長していて、自分と係わる他者のこともますます大切に思えるようになっていました…😭😭😭
もうこの物語はね、『町田くんの世界』もそうでしたけど、ベースに大きな優しさや愛があるんですよね。それはもう眩しいほどの…。
色んな人がいて色んな事がある。それを初心に返って学べる作品だなと思いました。
その中で、悠人とコハクさんのような、定義が難しいけれど、ものすごく温かな関係性がこの世で築けるかもしれないことは、生きていく上で大きな救いとなるなあと思います。
意地悪な人もいる。信じられない理不尽もある。
でも、絶対にそれだけじゃないし、共に悩んで成長していける大切な誰かに、この先出会えるかもしれないーー。
そんな希望に胸がいっぱいになる漫画です。
次の巻で最終回なんですね。
もう発売されてるようなので、また購入して感想アップします