こんにちは。さゆです。

 

もう気がつけば7月ですね…ゲロー滝汗ポーン

 

6月は色んなことがありました。

 

私にしては珍しくたくさん出かけて、1億年ぶりに髪も切って、両親が高知に襲来して、人様のお金で2回も焼肉を食べに行って、お仕事も少し増えて、アクティブに動いたひと月でした。

 

色々停滞していたことが動き出して、ついていくのに必死でしたが、何だかとっても楽しかった記憶しかありません。

 

6月よ、ありがとうございます爆  笑爆  笑

 

(みちのえきでアイスを食べた32歳↑)

 

……。

 

 

大人になった今だからこそ「楽しかった」など軽々しく言えますが、じゃあ青春時代も楽しかったのか? と問われれば、もう本当に胸の奥がギュッと痛むくらい、高校時代辺りは全く楽しくありませんでした。

 

私は、本が好きですが、青春小説だけはキラキラした学生たちを見るのがとても嫌だから、大の苦手です。

 

CMで、高校生たちがニコニコ青春している様子を観てしまうだけで、発狂したのち、即チャンネルを変えてしまうほどです(笑)。

 

 

 

9クラスもあるマンモス高校に通っていたにも関わらず、卒業式の日、誰よりも早く高校を去った日のことは、たぶん一生忘れないし、今でも思い出すと辛くなるので、その頃の記憶は封印しております。

 

 

 

30歳を超えても、「青春」という言葉でさえ聞くのがつらい。

 

でも、本当は皆で語り合ったり、遊んだりすることに、すごく憧れを持っていたのも事実。すんごーーーーーく青春したかったのも事実。

 

 

じゃあさ、今からすればいいやん!!!!!

 

 

今回手にした奥田亜希子さんの『愉快な青春が最高の復讐!』(集英社)は、大人になってからも青春って堪能できるで! ということを、教えてくれる楽しいエッセイでした。

 

 

 

 

 

本作は、新卒で入社した会社で、作者の奥田さんが、同期5人となぜかめちゃくちゃ仲良くなり、平日は毎晩のように誰かの部屋に集まったり、徹夜カラオケをしたり、弾丸旅行に行きまくったり、官能映画を観たり、交換日記をしたり、色違いのつなぎを着て、夜通し歩いたりする愉快な日常が綴られているエッセイです。

 

 

 

奥田さんは、その会社に一年しか勤めなかったけど、退職して、出産したあとも、彼女たちとは仲良しだった。

 

 

 

そして、奥田さんも、学生時代、キラキラしたリア充の青春時代を送って来たタイプではなく、左右で大きく形が違う眉の持ち主で、同級生の男子とも年10回も話さなかったし、あまりの覇気のなさに、教師から「学校に許可を取って、亜希子さんにアルバイトをさせてはどうでしょうか」と母親に助言が行くほどだったそうです。

 

 

 

 

しかし、社会人になってから、“ジェネリック医薬品”のように、青春が弾丸のように押し寄せてきた――。

 

パーティーもビンゴもバーベキューも見当たらず、若者でもなく、みんな立派な社会人だけど、それでも同期と過ごした日々を「青春」としか呼べない…と思うほど、それはラクな関係性で、楽しい日々だったそうです。

 

 

ハイビスカスひまわりチューリップガーベラ

 

こちらのエッセイは、めちゃくちゃ“記録魔”の奥田さんが、10冊以上の手帳と、ブログやSNSのログを漁ったりしながら、同期との思い出を振り返っておられます。

 

 

 

フリーペーパーの会社に勤めておられたので、たぶん相当忙しかったと思うのですが、毎晩のように誰かの家に集まり、一台のベッドにぎゅうぎゅう詰めで眠ったり、揃いのつなぎを着て何度も出かけたり、途中参加も途中離脱も何でもありの旅行に、お揃いのTシャツを着て出かけたりする様子は、もう完全なる「青春」で、読んでいてとてもうらやましかったですニコニコ

 

 

なぜこんな楽しいことをしまくったのか!? という理由は、今振り返っても「動機がわからない」そうで、でも、青春って、動機がわからんことを真剣にやるのが、なんかめちゃくちゃ楽しかったりするんやろうな~と思います。

 

 

 

 

大人になってから心の距離を詰められる友達を作るのって、何だかすごい大変そうだなあ…あと、青春って、学生時代にやってこそだから、もう今さら経験したいとか、無理やんなあ…と私は思っていたのですが、そんな“思い込み”をガツーンと打破してくれるエッセイでした。

 

ハイビスカスひまわりチューリップガーベラ

 

ちなみに、本作は、中盤から、娘さんが生まれたあとのことも綴られているのですが、こちらの文章でもまた、私の“思い込み”を突き破ってきました。

 

 

 

 

奥田さんは、子どもを産んでも夫に子供を任せて、友だちと遊びに行くことに罪悪感を持たないと心に決めていたそうです。

 

その結果、友人関係は変わらなかったどころか濃くなったり広がったリして、ママ友とも良い関係が築けて、娘さんも、お母さんが出かけて帰って来ると「おかあさんもたのしくしてね」と書いたお手紙を置いて眠っていたりしたこともあったそうです。

 

 

 

 

 

 

なんかこちらの本を読んで、私は、「あああ…」と頭を抱えて反省しました。

 

自分はわりと柔軟な考え方の人間だと思っていたけれど、全然そんなことはなくて、大人なんだから、女性だから、子どもがいるから(私はいないけど)我慢すべき――って、自分で自分の首を知らず知らずのうちにしめて、他者にも気づかぬうちに強要してしまっていた部分がありそうだな…とこのエッセイを読んで気づきました。

 

 

我慢なんて精一杯するものではないですよね。

 

 

だって自分が我慢し続けたら、その苦しみをいつの間にか他の誰かに「当然のもの」として押し付けてしまうかもしれない。

 

「私も我慢したんやから、あなたもそれくらい耐えなよ」って感じに。

 

 

もっと自由に生きたっていいし、人生を謳歌したっていいし、辛い青春時代の記憶を塗り変えるくらいに、30代の今を楽しみまくったって良いのだなと気づくことができました。

 

 

今からでもたくさん楽しんで、「青春」という言葉が、いつの日か大好きになれたら良いなと思えた一冊ですラブ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆様今月も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

さゆ