こんにちは。さゆです。

 

(↑「めっちゃ眠い……。」byナナ)

 

気がつけば木曜日。今週も後半戦。

 

気がつけば今年もあと109日。あと29.8パーセントらしいです笑い泣き

 

ついでに気がつけば30歳。

 

気がつけばもうすぐ結婚2周年。

 

……気がつけば死んでそうで、大変恐ろしいです(((( ;°Д°))))

 

やりたいことは、本当にどんどんやって行きたいなあと思います。

 

自分の欲望を認めて(「チヤホヤされたい」「お金ほしい」「贅沢したい」など笑)意識して覚悟を決めて頑張るのも、中々大変だなあとは思うのですが笑い泣き

 

 

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さて、今回も書評サイト・シミルボンでコラムを書いて参りましたので、紹介させて下さい。

 

今回は久々に三浦しをんさんを読んで参りました!

 

『政と源』(集英社)おじいさん二人の熱い友情がユーモラスに綴られている一冊です。

 

 

(↑Twitterのリンククリックでシミルボンでのコラムがお読み頂けます。よろしければ遊びに来てくださいねニコニコ

 

 

 

 

ジイさんめっちゃかっこいいよ。

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三十路を迎えてから、よく考えます。
 

「どういう大人になりたいか」と。
 

30歳はもう十分な大人ですが、そう例えば。
 

『池袋ウエストゲートパーク』の主人公・マコトのように、誰に対してもフラットな視線を持ちたいとか、『ビブリア古書堂の事件手帖』の主人公・本の虫である栞子さんのように、美しく賢く時にしたたかで、本に対する愛情だけは誰にも負けないくらい持ちたいとか、そういうことを考えます。
 

 

本は、興味や関心の幅を広げてくれるだけではなく、そこに描かれている人間模様から、自分はどう生きたいか、誰かに何かを提供できるとしたら、それは一体何なのかを考えるきっかけをくれる所が、素敵だなあと思うのです。

 

 

三浦しをん作の『政と源』(集英社)もまた、涙がちょちょ切れそうな感情に溺れながら「自分はどういうバアさんになりたいのか」を考えさせられた一冊でした。
 

……フフ。いきなりバアさんです。

 

今ちょうど三十路なので、さすがに「どういう老人になりたいのか」を考えたことはまだなかったのですが、登場するジイさんがこれまた、めちゃめちゃカッコいいのですよ。

 

 

 

政と源 政と源
 
Amazon

 

 

本書の舞台は、荒川と隅田川に挟まれた、三角州のような墨田区Y町。

 

この町は、ふたつの河川を結ぶ大小の運河が、迷路みたいに張りめぐらされています。
 

 

登場するのは、大学を出て、銀行に入り、勤勉さが何より大事だと信じて働き、親に勧められて見合い結婚し、娘が2人いる国政。
 

彼の妻は数年前に家を出ていき、長女一家と暮らしています。妻も娘も孫も、国政とは距離を置き、国政は一人暮らしを余儀なくされています。
 

 

もう一人は、そんな河川を自前の船外機つきの小船で運転し、移動する源二郎。
 

残り少ない髪の毛をピンクや青に染めて颯爽と登場するアーバンなジイさんです。
 

小学校もろくに卒業せず、子ども時分につまみ簪(かんざし)職人に弟子入り。
 

大騒ぎして口説き落とした女と結婚したものの、妻を四十代で亡くし、いまではY町のすべてのスナックで「源ちゃーん」と黄色い声で歓声を受ける源二郎。

 

子どもはいないものの、若い弟子をとり、今では日本一の簪職人として働いています。

 

二人合わせて146歳という(!)生き方も性格も正反対の73歳のジイさんですが、なんだかんだ長い友情を保ち続けている様子がユーモラスに描かれています。

 

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例えば、奥さんに逃げられてしまった国政が、孫の七五三にも呼ばれず、ショックを受けていた時。
 

仕事の忙しさを言い訳に、休日も家族とろくに話さず、寝てばかりいた父だったからしょうがないな……と思いつつ、そっと商品券を送ってお祝いしようとしていた時、源二郎はあるものをプレゼントするように提案し、家族の仲を少しだけ近づけることに貢献します。

 

 

また、国政がぎっくり腰になってピンチに陥ると、第六感でビビッと何かを感じたのか、暴風雨の中、小船で国政の家の近くまでやって来て、ガラスを割って家に入り、彼を助けるのです。
 

弟子の徹平にぎっくり腰の治療法をググらせ、コンビニで買ってきた氷をパッケージごと押し付け、乱暴に掃除を始め、国政がむせてしまったものの、心の底から感謝している様子には、じいんと感動が込み上げてきました。

 

 

弟子の徹平の彼女・美容師をしているマミちゃんに、残り少ない髪の毛をビビッドな色で染めてもらっている源二郎。
 

奥さんも孫もいないものの、死ぬまで身一つで食べて行ける技術を習得し、弟子に慕われ、みんなから愛されている……。
 

国政は、そんな源二郎に、時に嫉妬することもあります。自分と似たような境遇なのに「さびしい老後」をてんで送りそうにない。
 

また、若い頃は「自分の方が何億ものお金を動かす仕事をしているのだから」と源二郎を下に見ていたこともあったようです。
 

しかし今は、嫉妬しつつも、お金では計れない価値を持っている源二郎の魅力をちゃ~んと認め「なるべく生きて源二郎を看取ってやりたい。

 

源二郎と同じ時代を生き、だれよりも長い時間を共有したのは自分だ」と心に誓った国政のことも、素敵なジイさんだなあと思いました。
 

ジイさんになってから反省することができる人っていうのも珍しい。(←超失礼)
 

まあ、奥さんに娘の世話も介護も全部任せていたのは、私も主婦なので、モヤモヤしたものが残ったけれど~~!(叫び)

 

弟子の徹平がチンピラに殴られていたら、目が飛び出るような仕返しをして、戦争での苦しい体験は多くを語らず、簪(かんざし)作りを通して、若者にカッコいい生き方を背中で見せる。
 

国政と、弟子のラブラブバカップルと一緒にご飯を食べる。
 

死後の世界について話をすると

 

「死んだ人間が行くのは死後の世界なんかじゃなく、親しいひとの記憶のなかじゃないかってことだ。

親父もおふくろもきょうだいも師匠もかみさんも、みんな俺のなかに入ってきた。

たとえばおまえがさきに死んでも、俺が死ぬまで、おまえは俺の記憶のなかにいるだろう」(p87-88)

 

と答える源二郎。もう最高です。

 

そんな源二郎と男の友情を築き続ける国政。

 

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合わせて146歳のジイさんたちはSNSやインターネットとも無縁だけれど、リアルの世界で確固とした友情と信頼関係をもうずっと築いている所はカッコいいなあと感じました。
 

運河沿いに立ち並ぶ街で、いつまでも元気で暮らしていてほしいです。
 

そして私もいつかは、常識やルールに囚われない、周りの人の目を気にしない……シワが増えるたびに、背中でモノを語れるような、胸に熱い物を秘めたカッチョいいカリスマ婆さんになれたらなあ~と妄想したのでした。

 

 

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いかがでしたでしょうか。

 

こちらは今年のベスト3に入れて良いな……と感じたくらい、個人的には大好きな作品でした。

 

久々に三浦しをんさん読みましたが、やっぱり大好きです。

 

自由で心の広い登場人物が出てくると、何だかホッとします爆  笑

 

図書館でたまたま手に取った本だったのですが、文庫版買おうかな(≧∇≦)

 

あ~~まだ「8月の読書まとめ」が書けていないし、原稿はたまっているし、家事も放置してあるし、やらなきゃいけないことリストが日々たまって、ついでにストレスくんもたまりまくりな私ですが。

 

何とか9月後半を、後悔が少ないように乗り越えるべく奮闘しようと思います!文章書くのは本当に大好きなのでやめたくないえーん

 

そして、いつでもハーゲンダッツが好きなだけ食べれるくらい稼ぎたいです(笑)。(強欲)

 

 

皆様もお身体に気をつけて毎日お過ごしくださいませ。

 

また更新しますね~ニコラブラブ

 

 

さゆ