こんにちは。さゆです。

 

皆様お元気ですか。

 

(「ごきげんよう」byナナ↑)

 

私は、相変わらず良く食べ良く寝て良く働き良くだらける生活をしています(;´▽`A``

 

「9月はブログ13記事公開したい!」なんて意気込んでいましたが、

 

し、仕事の方が増えてですね……。とても有難いことに、あるお仕事、復帰が決まりまして。とても緊張する日々を送っています。

 

最近は「労働」モードに突入し、文章を書きまくる日々です笑い泣き

 

ブログ、なんだかんだ難しそうだなあ、でも更新したいなあ、と言い訳……笑い泣き 勝手にこちらも頑張らせて頂きますね!

 

「8月の読書まとめ」もまだ出来てないですねえ笑い泣き近々更新します。

 

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そうそう。本日も書評サイト・シミルボンでコラムを書いてきましたので、ご紹介させて下さい。

 

今回読んだ本は『カフカ短篇集』(岩波文庫)です。

 

ネガティブだけれど、とても面白いカフカのことが私は大好きで、『変身』に続いて読んでみましたニコニコ

 

 

 

(↑Twitterのリンククリックでシミルボンでのコラムがお読み頂けます。よかったらシミルボンにも遊びに来てくださいね。)

 

注:以下、「掟の門」というお話のみ、ネタバレあります。

 

 

 

 

 

よ、世にも奇妙な物語……?

 

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昨日も今日もそして明日も。

 

いつでもネガティブなことが頭の7割くらいを占拠している私ですが。
 

自分の身体の調子から、日本の未来まで、私が悩んでも「思い煩うな。楽しく生きよ」としか回答できないことを、延々と悩み続けることがライフワークと化している私ですが。
 

だからこそ、でしょうか。

 

今年、ネガティブの王様のような思考をしているのに“20世紀最大の文豪”と呼ばれた「カフカ」の本に出会い、彼のことが気になって気になって仕方がない日々を送っています。

 

 

カフカに出会えたのは、頭木弘樹作の『絶望読書』(飛鳥新社)という本がきっかけです。
 

本書がきっかけで、私は目を覚ますと、巨大な毒虫になってしまった一人の男の物語『変身』を読み、その圧倒的な絶望と気味の悪さに惹かれ、次はカフカの人生をもうちょっと知りたいと思い、またまた頭木弘樹作の『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社)を読みました。

 

 

特に

 

将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。
将来にむかってつまずくこと、これはできます。
いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。

 

 

という名言は大好きで、私は何かにつまずくたびに、心の中で呪文のように唱えています。
 

しかし、最近こちらの名言が、ラブレターに書かれたものであること・しかも「将来の見通し」について恋人から尋ねられ、その返信に書かれた文章だという事実を知り、女性側の気持ちを考えると、少し悲しくなってしまうのでした……。

 

カフカ。ありのままに答えすぎではあるまいか真顔

 

そして今回、またもやカフカの作品を読もうと決意し、amazonから適当に検索して注文した作品がこちら。

 

 

 

 

『カフカ短篇集』(岩波文庫)です。
 

本書は「掟の門」「流刑地にて」「万里の長城」など、20の短篇が収録されています。
 

わずか2ページ足らずで終わってしまう話もありますが、正直に言うと、私には何が何だか……。

 

きちんと解釈できるお話は一つもありませんでした……。

 

 

奇妙な動物がたくさん登場したなあ……という事実は印象的でした。
 

「雑種」という短篇では、半分は猫、半分は羊という動物が。
 

「父の気がかり」では、肺のない人のような声で笑う星形の糸巻きのようなやつ「オドラデク」が。
 

「中年のひとり者ブルームフェルト」では、犬を飼いたいと言っていた中年が、結果的には青い模様入りの小さな白いセルロイドのボール二つと暮らしているのですから、もうわけがわかりませんでした。
 

あと、禿鷹や沈黙を武器とする人魚も登場します。

 

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ワケがわからないながらも、最も心に残った作品は「掟の門」です。
 

「掟の門」は、門番と一人の男の物語。
 

田舎からやって来た一人の男が、掟の門に「入れてくれ~入れてくれ~」と、見張りの門番に、時に贈り物をしながら頼み続けるのですが、門番は「まだだめだ」と言って、頑として中には入れてくれません。

 

掟の門はいつも開いたままで、男は中をのぞきこむことができます。
 

これを見て門番は笑って言うのです。

 

 

 

「そんなに入りたいのなら、おれにかまわず入るがいい。しかし言っとくが、おれはこのとおりの力持ちだ。

それでもほんの下っぱで、中に入ると部屋ごとに一人ずつ、順ぐりにすごいのがいる。このおれにしても三番目の番人をみただけで、すくみあがってしまうほどだ」

 

 

それを聞いた男は、やっかいだと思いつつ、何年も門番を見つめながら、待ち続けるのです。
 

男は、やがて視力が弱まり、死を迎えます。
 

そうして門番に聞くのです。

 

誰もが掟を求めているというのに、この永い年月のあいだ、どうして私以外の誰ひとり、中に入れてくれといって来なかったのかと。

 

門番はいのちの火が消えかけている男に答えます。

 

 

「ほかの誰ひとり、ここには入れない。この門は、おまえひとりのためのものだった。さあ、もうおれは行く。ここを閉めるぞ」

 

……自分のためにずっと開かれていた門を、ただ待ち続けることしかできなかった男の末路。ぞっとしました。

 

正しい解釈の仕方はわからないけれど、この男は私か、私なのかと思いました。
 

ずっと門は開かれているのに、向こうから手招きしてくれていることをただ待つことしかできずに、何もせずに死んで行く。
 

新しいことに挑戦しようと思えば、困難は当然ついてくるもので、それを乗り越える気概を持つのは普通のこと。
 

「あれもしたかった、これもしたかった、でも誰も呼んでくれなかったから」なんて言い訳をしながら、死んでいくのは嫌だなあ~と思いました。
 

カフカはとてもネガティブだったけれど、そのネガティブの合間合間に、後世にずっと残り続ける作品を作ったのですよね。
 

何だか勝手に、とても激励された気持ちになりました。

 

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最後に。『カフカ短篇集』で一番恐ろしかった話が「流刑地にて」です。
 

なんの拷問やこれ……。

 

胃腸炎真っ只中の時に、ちょうどこの話を読んでいたのですが、余計に吐き気が込み上げてくるなどの現象に襲われました。
 

「やったらやり返される」という教訓……? ではないですよね。
 

こんな恐ろしい処刑道具の話、もう永遠に忘れられないです。

 

主語がコロコロ変わり、尚且つ奇妙な生き物は多く登場し、全体的に救いのないムードが広がっていた短篇集でしたが、その鋭い眼差しは現代をも風刺していて、一気に読んでしまいました。
 

まるで「世にも奇妙な物語」のようでした。
 

さて次はカフカのどの作品を読もうかな。

 

 

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いかがでしたでしょうか。

 

正直、勉強不足のため、気味が悪くて恐ろしくて、意味がわからない短篇が多かったのですが、一気に読み込ませる魔力を持った物語でもありました。

 

「カフカ」という人物にはまだまだ謎が多すぎる……。

 

これからもどんどん読んで行こうと思います。

 

さて月曜日。今週はめっちゃ働きたいと思います。:゚(。ノω\。)゚・。 ウワァーン

 

まだまだ暑い日・涼しい日が交互で来て「風邪引かせるつもりですかこんちくしょう」という感じではありますが、皆様体調お気をつけて。

 

また更新しますね(≧∇≦)

 

 

 

さゆ