三度目のR-CHOPを無事終えた時の帰り道。
母が手にしていたのはウイッグのパンフレットでした。

まだ脱毛が始まる前は
「カツラなんて贅沢なものはいらないよ」と
「マフラーかぶれば十分!」
なんて言っていたのに
あれだけ髪の毛に執着があった母の本心ではないことは
とっくに承知していました。

長男兄なんて抗がん剤治療と決まった途端に
「カツラ、早めに用意しなくちゃな」って言っていたんですが
恥ずかしいことに私は母の言葉を鵜呑みにしていて
「お母さん、いらないって言っていたよ」
なんて交わしてしまった。

でもウイッグのパンフレットを手にしたということは
やっぱり本心は欲しかったんだよね。
気づいてやれなくてゴメンネ。
と思い立ったら吉日。
速攻、仕事中を承知で兄に電話をして
預かっているお金からウイッグ買います許可を得て
パンフレットにあるお店に向かいました。

ショッピングモールの一部にあったそのお店。
始めはオシャレだけのウイッグ??
なんていう装いだったので躊躇しましたが
店員のお姉さんがマフラーをかぶっている母を見て
すぐに察してくれました。

傷つかないように丁寧に母にいろんな説明をしてくれ
母も安心したのかいろんなウイッグを試着することに。

でも私には衝撃でした。
いつもマフラーで隠していた頭。
脱毛してしばらくの間は見ていたけど
しばらくそのことには触れないでおこうと気遣ったので
どこまで脱毛したのか全く知りませんでした。

母の髪の毛はほとんどなく
地肌が見え・・・
もう言葉にならない衝撃。

涙がこみ上げてくるのを必死に止めました。
今まで見たことのない
弱々しい母の姿。
発覚する前はロングヘアーで綺麗にアップにセットしていたのに
もう見るも無残な母の髪。
辛かった。

その気持ちをよそに
母は嬉しそうにあっちのウイッグ、こっちのウイッグ
いろいろ試しては
「どう??」なんて聞いてきちゃうし。
あれこれ迷ってようやく決めたウイッグ。
5万円なり~。

貧乏神に取り憑かれたような母には
100万くらいの価値があるようで
値段を見てやめようとするのを静止し
兄からの送金でお買い上げ~!

母の治療の頑張りを賛えたら安い買い物ですよ。
真面目に。

その後、母はそのままウイッグつけて帰りたいと
まるで女子高生のように嬉しそうに歩いていました。

恒例の外食タイムもガラスに映る自分のウイッグ姿ばかり見て
人の話なんぞ聞かない(笑)

でも本当に嬉しそうで
兄のお金だけど(笑)親孝行した気分♫

それから通院治療の日のアイテムに加わった
母の必須アイテムになりました。

たかがウイッグ。
でも母には大事なウイッグ。
お店のお姉さんの親切にも感謝感謝です。

☆ランキングに参加しました☆

たくさんの方に読んでもらいたいと思っています。


にほんブログ村 病気ブログ 悪性リンパ腫へ
にほんブログ村


人気ブログランキングへ