ネトウヨ語辞典番外編その2~「ネトウヨ的強調法」~ | 半熟煙草のブログ~在日朝鮮人弁護士のヨロモロ思考~

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第68期司法修習終了、2015年12月17日に弁護士登録した在日朝鮮人のブログ。
かつては反差別、反ネトウヨの記事を多く書いておりましたが、めっきり書く機会が減り、たまに近況報告を書くだけ。ただ気持ちだけは書く気満々。

はっ!!

またもや前回記事からいつの間にか2週間が経っている。

辞めるつもりは毛頭ないのですが、このところ勉学が忙しく、あまりチェックできていません。
長いこと更新がなくても、あまり気にしないでください。

さて、せっかくなので、お蔵入りになった文章でも出しておきます。

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この文章は夏休みの8月に適当に作ったものだが、寝かせておくのももったいない気がするし、ネトウヨ語辞典も作った事なので、ネトウヨ語辞典に合うよう若干修正してネトウヨ語辞典に保存しておく。
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※今回は単語ではなく、ネトウヨ的な文法の検討である。よって、今までやって来た「単語」とししての「ネトウヨ語」とは少し違う。
が、ネトウヨの文章の特徴をとらえたものとして同種のテーマであると思われるので、この「ネトウヨ語辞典」に保存しとく事にする。

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「ネトウヨ的な文章の傾向」について考えて見た。
もちろん一番の特徴は、その薄っぺらな歴史観や、社会性を疑うような、差別感情丸出しの発言にある。

しかし、そこに着目せず、あえて形式面での特徴を書いてみる。

俺は長い「バカの壁」との闘いの末、彼らの文章にある傾向があることに気付いた。これは特に、歴史論争をしかけてくるネトウヨに顕著だ。

学術論争になると、とたんに彼らはバカをさらす。

その傾向とは、「『強調』目的の修飾語を多用する」と言う点だ。

実例を挙げた方がわかりやすいので挙げると、たとえば「正しい歴史」もそうだし、他にも「本当の歴史を記した素晴らしいサイト」とか「しっかりした根拠がある」とか「キチンと検討された」とか、「実に」、「とても」、「必死に」、「まるで」、「全く」などなど。

つまり、彼らの文章の中には、強調用の言葉が、違和感を感じるくらいに多い
一言で言うと、うざい。もしくは押しつけがましい。

これは、論理の緻密さや検討の深さ、史料の豊富さで勝負する力量がないから、力押しで説得力を増そうとしている表れに他ならない。もしくは、万人が納得できるような「論理」と、「主観」を区別できていないと言う点もありそうだ。

修飾語はどんな形式の文章にも存在すべくして存在するだろう。
しかし、学問的な記述をする際、「不要な修飾語の多用」はその記述の客観性を疑わしめる。
「やたらと」とか、「しっかり」とか「ちゃんと」、「きちんと」みたいな修飾語が多く入っている論文があったら、その客観性は担保されているだろうか。

たとえば、「日本は韓国に100万円の投資をした」の「100万円」は通常の修飾語だが、「日本は韓国に、100万円と言う『実に莫大な』投資をした」ってなると、強調目的。とたんに胡散臭くなる。

学者が執筆した歴史系統の書籍・論文と、「ネトウヨ的」文章との違いがすぐにわかる部分はここではなかろうか。

では、「ネトウヨ的文章」の実例を見てみよう。
ネトウヨのお手軽教典サイトである「韓国はなぜ反日か」というサイトがある。いままで俺が「反論してみろ」とネトウヨに提示されたサイトの中でも、ダントツ一位のサイトである。

―日本が朝鮮を独立させたと言う主張部分での記述
「意味を勝手に変えて」
わざわざ同じ場所」
全く無関係」

―植民地支配について
「(朝鮮を)飛躍的に豊かにした」
「(朝鮮を)桁外れに豊かにした」
「(併合前は)いかにも貧しい暮らし」
「(併合前は)凄まじく貧しい状況だったのである。」
「(植民地期間の朝鮮は)驚くべき発展である。」
「(植民地朝鮮に対し日本がした行為は)文字通り身を切るような努力である
驚異的な食料供給力を与えた。 」
「(寿命を)飛躍的に伸ばした」
ある意味奇跡的ではあるが
なんと
恥ずかしげもなく
とうの昔」
悪質な
自分たちに都合のいい/悪い

……
わかるだろうか、このうざさが。

このネトウヨが歴史を解くとき特有の押しつけがましい感じ。

余談だが、「日本人なら知るべきです」「日本人ならやるべき」と言うのも、この特有のうざさを秘めているだろう。

これをネトウヨ的強調法と名づけよう。

ちなみに、その評価までをもそのまま鵜呑みにするやつを、「バカ」と呼ぶ。

最後に、さっき自分で書いた文章を、「ネトウヨ的文章」にしてみる。強調するような修飾語をつけ足して、押しつけがましく言えばいい。これにネトウヨ語も組み合わせれば、完璧だ。


俺:わかりますか、このネトウヨが歴史を解くとき特有の「押しつけがましい」感じ。
  ↓
ネット右翼:あなたにも真の日本人ならわかるはずです。この、愚かなザイニチチョン自分たちに都合のいい歴史だけ必死に主張するとき特有の、押しつけがましい感じ。本当の日本人なら気付くべきです。

これを反面教師にして、抑制的な筆致を心がければ、相手に理知的な印象を与える文章を書く事ができるのではなかろうか。

誰かに話を聞いてほしくてしょうがないネット右翼は、そういう文章を心がければ、以前よりも聞いてくれるかも知れないよ。
誰とは言わないけど。

ま、内容がバカだったら結局評価は変わらないのだけども。