前回、スキャットの練習の手順として、
①コード進行を鍵盤で弾く。
②コード分析をする。
③ルートを歌う。
④チェンジを歌う。
⑤ガイドトーンラインを歌う。
⑥その曲のソロ演奏をトランスクライブする。
⑦自分のスキャットを作る。
という作業をお伝えしました。
今日から、その中身を見ていきます。
①コード進行を鍵盤で弾く。
これは、メロディーを弾くのとは別で、俗にいうヴォイシングというものです。
ヴォイシングとは、コードの構成音を、コード進行の流れに合わせて、いかに組み合わせて弾くか、というその組み合わせ方をいう、用語です。
私は楽器が超!苦手なので、キーボードを弾くことには最後まで抗いました。
やらなくていいに越したことはないと思い、勉強することでカバーできるならそうしようと考え、避け続けていました。
しかし、コロナ禍で時間があるとき、テキストを開いたらたまたま、これまで素通りしていたジャズキーボードの練習のページが目に留まります。
そこで、両手それぞれ2音ずつ押さえるだけの、最低限のヴォイシングをやってみたら…
ぜんぜん、難しくない。
ボソッこんなに簡単なら、もっと早くやればよかった…
ジャズピアニストなら、そのヴォイシングが命なので、何パターンも練習しなければならないでしょう。
でも、私の場合は弾き語りなどするわけではなく、自主練でコード音の確認ができればいいので、
テキストに載っている、一番簡単なやつだけ覚えました。
そんなうまいことを言って、本当は難しいのではないのかと思われるかもしれません。(私はなぜか、楽器が上手そうに見えるらしいです。サックスとか吹きそうな感じらしいです。ぜんぜん吹けません。)
本当に、簡単でした。
その理由は。
ジャズのスタンダードというのは、コード進行にパターンがあるからです。
最も有名なのが、
Ⅱm7→Ⅴ7 →Ⅰ△7
というパターンです。
これを、その簡単なヴォイシングに倣ってやってみると、右手は一音しか動きませんでした。
つまり、初心者向けの簡単なヴォイシングというのは、それほど指を大きく動かさなくていいようにできているのだな。
これが、発見となりました。
実際、自分がやりたい曲にはもっと、ちがうコード進行も入ってきます。
それも、とにかく自分が一番指を動かさなくていいラクな運指を、見つければいいんです。
そうやって、鍵盤をなぞって探りながら弾いていけるようになりました。
私は、これなら楽しいと思いました。
なんでピアニストの人が演奏が楽しいのか、わかる気さえしました。
さて。
でも、キーが変わったら大変でしょう?
私もそれを思っていました、が、大丈夫です。
キーが変わっても、コード構成音の音と音の間隔は同じだから、それがスライドするだけです。黒鍵があるので、指の幅の感じは変わりますが…
ということで、やらないに越したことはないと思っていたジャズキーボードですが、今では、
やれるに越したことはない。
に、変わっています。
(でも、基本苦手なので悪しからず。)
次回は、②から書いていきます。
読んで下さり、ありがとうございました!