誰もあなたのことを
知らない世界に降りたったのなら
その世界に平伏す必要もなく
ゆっくり自分を開示すればいい。
こんにちは。
わたしは○○です。
自分の名前を口から出すと
あなたが生きてきた軌跡が紡がれる。
誰だって自分だけの
ストーリーを持っている。
そのあなたのストーリー。
もしも誰かが語ったのなら
そこから伝説の始まり。
・
わたしは伝える。
10年前まで
10年間、風 俗嬢でした、
ソー プ穣でした、と。
当時からカミングアウトして
活動してきたけれど、
今だって隠さないし、
むしろ伝えたいのは、
それが祓いの言葉だからだ。
わたしには大した事じゃないけれど、
たったそれだけで嫌われるのであれば、
わたしにとってはご利益だ。
どうぞわたしの目の前から
去っていってください。
これでも大丈夫ならどうぞ。
そんな思いを繰り返してきて
得たことは何も隠す必要のない
世界でした。
人には誰でも
秘事がある。
そして、
誰彼構わず
言う必要もないのだけれど、
ただ、わたしの中では
開放感に満ちるから
わたしは言うのね。
風俗のことだけじゃないよ。
幸せなことも、辛いことも、
全部世界に放出したい。
そりゃ好かれたら嬉しいけど、
基本的に好かれても嫌われても
どっちでもいい。
わたしはわたしを好きだから。
名取寛人さんの
ビルボードライブに
ゲスト出演した時、
移住ぶりの東京ステージは
すんごくアウェイ感を感じた。
ファンもいてくれるんだけど、
会場の半分以上はわたしのこと
知らないよな...と。
どうやって自己紹介しようか。
尺もない。
で、アレになった✨
風 俗嬢だったことと、
その業界の話。
店で妊娠したであろう女の子が
病院行けなかったんだろね。
目の前で出産始めて
わたしは赤ちゃん取り上げた。
80歳くらいの
歯のないおばあちゃんが、
まだ需要のあるまか不思議な世界だと。
人によっては病んでしまい、
その闇から戻ってこれない子もいる。
わたしはもう引退してしまったけど、
今でも花街で女を生業とする
女性たちを気にかけて、
どうか健やかでありますよう
どうか元気でありますよう
祈る歌をつくりました。
それがBENTEN。
Photo by©️erico Photo ©️KaoruNakano
そこから壮大な
『いやさかさやけく』を歌います。
産めよふやせますます栄よと。
今は結婚して島で9人大家族になって
子育てに家事に仕事にと
主婦業を頑張ってますが、
BENTENに引き続き、
主婦も立派な女の
生業だなあと思うのです。
女にしかできない。
そしてわたしは極めたい。
なぜなら地獄だからだ。
風 俗嬢の時だって同じ。
地獄からずーっと逃げようとしてたから、
本腰入れてこの地獄を天国にしてから
引退しようと思った。
今だって思ってます。
子供に時間・体力かけすぎだな、
家事に時間・体力かけすぎだな、
旦那に時間・体力かけすぎだなって。
でもそれは勘違い。
かけ過ぎたところで
稼ぎに影響しない
しくみを考えるのが
女性起業家の役割だろ、と。
わたしは手放さない。
なぜなら、
一人で稼ぐのは
簡単だからだ。
簡単なことして
楽しいわけがない。
それで、
しばらく悩んだかいあって、
家事や子育てや旦那さんとの関わりの
癒し比率がどんどん高くなってる。
風の時代は
軽さがキーワードで、
重いものを手放して
軽くなったつもりじゃなくて、
重いものを
無重力化するのが
風の時代の生き方かなと。
母であり、妻であり、嫁であり、
娘であり、姉であり、女である。
女で生きるなら、
女であることが1番重いのよ。
※男も然り
嫌なことをやらないのではなく、
嫌なことをわたしの世界に存在させない。
好きなことしかしてないのは、
すべてを好きになるまで
工夫するからだ。
好きなことしかしない、
嫌なことはしない、の真相だ。
怠け者な女だなあと思う。
それで愛されるから
困ったもんだなあと。
だからね、
女は森羅万象に愛されて
生きる動物よ。
吉野さやか
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