入社して5年、やっと一通りの仕事内容が分かってきたところで、

”営業といえば、飲み会!

飲みの場でモノゴトは決まる!”

とのエースの男性先輩方の話を伺い、

"いつかは私もそんな営業に!"と憧れていました。

 

しかし、憧れているうちにそんな時代は終わり、お客様から、

「営業と飲むことが会社で禁止になった」というお知らせをいただく時代に。

 

“ど、ど、どうやってお客様の本音を聞けばいいの!?どうしよう!”

と、先輩とともに、私も(まだ実践してもいないのに 笑)路頭に迷いました。

しかし今思えば、この転換期があって、ワーママになってから

飲み会に行けなくても営業職を続けられる礎となりました。

 

最初はスモーカーでもない私でも、

喫煙するお客様にはついて行って喫煙所で少し話をしたりしていましたが、

喫煙所で女性と2人で話してくれるお客様は稀でした。

 

そこから色々やってみましたが、結局は、

正攻法である、"アポをとって、きちんとした場で話す"ということで解決しました。

 

お客様が男性の場合、営業(しかも女性)と1対1で話すのは、

お客様もそれなりに気を遣われるのだなということに気づいたので、

アポ取りの段階で、1つはお客様が社内の人に見られてもOKな内容で

カレンダーに書き入れるための、仕事の具体的な話を

入れるようにしました(例えそれが短時間で済むものであっても)。

 

けれど、アポ取りのメールの際に、

「お伺いの際に、他にも色々ご相談させてください」と書いておけば、

他にもなんかあるんだな、という雰囲気が伝わり、

お時間を余裕を持って取っておてくださり、

よもやま話にもお付き合いくださいます。

 

最初の頃は近くのカフェにお誘いしていらしていただくこともありました。

喫煙がお好きなお客様は、喫煙しながら話せるということで

気に入ってくださる方もいらっしゃいましたが、

上層部のお客様ほど、どこで誰が聞いているかわからないということで、

心のうちを外では話してくださらないのだなとわかってきて、

やはり一番は会議室へお邪魔することなんだなと気づきました。

 

また、会議室へお伺いの際、柔らかめの雰囲気を出すために、

缶コーヒーやお茶を買っていくようにしていました。

営業に物をもらっではいけないという厳格なお客様からは、

必ず飲み物の代金を、遠慮なくいただいていました。

 

大抵のお客様は、息抜き、ガス抜きタイムとして

このお茶会を使ってくださっていましたし、

長いお付き合いに於いて、飲み物代は嵩んでいきますので、

気にされるお客様からは、遠慮なくいただく方が良いと思っていました。

 

お客様がリラックスできる環境であること、

話にくい内容であるほど、会社の会議室を利用させていただくこと、

アポは正当な理由を以ってお時間をいただくこと、

がポイントだったかなと思います。

 

コーチングやカウンセリングに於いても、

ご自身のことを安心してお話しいただくには、

安心して話せる場がとても重要なるそうです。

 

その点、肌感覚としても、信頼を構築するには、なんでも話せることが重要で、

そのためには、ロケーションは重要だったなと今も思います。