● 「祝福の海」を観て感じたこと
こんにちは！
透視カウンセラーの黒沢美津代です。
お久しぶりです。お元気でお過ごしでしたか？
今日は「祝福（いのり）の海」という映画を観て感じたことをお伝えしますね。
途中で時間をつぶしすぎ、おまけに道を間違えて、会場に着いたのは上映時間ギリギリ。
時間が余るほど早く家を出たにもかかわらず、息を切らして会場入りです。
と、受付には監督夫人の亜希子さんの姿が・・
いつも同行しているわけではないとのことで、何とも嬉しい再会でした。
喜びつつ受付しているうちに、照明が落とされてしまい、慌てて席を探し、ひとつだけ空いていた最前列にの席に着こうとすると、なんと隣にSさんが！
このような機会に時折お会いする、観音様のような雰囲気をもつSさんの、しかも隣だけが空いているなんて。これはもう、私のために用意されていたとしか思えない！ですよね。
この映画、「祝福」と書いて「いのり」と読ませます。
タイトルの意味は後ほど解説するとして、この映画は、監督の東条さんと奥さまが和歌山の田辺市でカフェを経営していらした頃、偶然知りました。
そのころお二人は自然食レストランを経営していて、そこを訪れたときのことです。
「もう映像は取り終わっていて、あと少しで完成です。」
祝島のことも東条さんのことも、何も知らない私でしたが、なんとなく心惹かれ、その後、映画の完成とともに全国で上映会が開かれていることも知っていましたが、タイミングが合わず今日まで来てしまいました。
いえ、ほんとうのことを言いましょう。
映画のテーマから、重苦しい気持ちになるのではないかと思っていたのです。
原発の反対運動ということから、私自身の罪悪感や無力感を刺激されるのではないかという思いが、無意識にこの映画を見ることを避けてきたのかもしれません。
結論からいえば、扱っているテーマは「重い」ことながら、さわやかで軽やかで心温まる、それでいて身体の内から力が湧いてくるような力強さを感じる内容でした。それは上っ面のパワーではなく、大地すなわち地球と繋がっているときの、本物のパワー。
このある意味重いテーマが、このようにさわやかな映画に仕上がっているのは、監督の東条氏の人柄なんだと、上映後のトークで感じました。
東条氏は、今現在はご自身で言うところの「ナマケモノ」の生活を送っていらっしゃるそうですが、それは仕事やお金や義務や世間の常識に縛られない「自由」な生活だと思えます。
「すべきこと」に時間を取られるのではなく、自分自身の心と身体の感性に従って、「生きる」ことそのものを楽しむ生活。それは、毎日をていねいに暮らすことのような気がします。
「楽しむ」って、わたしにはちょっと難しい。
目標を達成したときの嬉しさや達成感はよーくわかるのだけどね。
「歩くために歩く、そんな生活です。」
自嘲気味におっしゃっていましたが、これはすごいことです。
ほとんどの人は犬の散歩や、景色を楽しむためや健康のために歩いているのではないかしら。
「歩くために歩く。」
きっと、目の前の小さな季節の変化や道にころがっている小石や、電柱のキズや雲の流れや、風の香りや日差しの移り変わりを肌で感じることができるのだろうなあ。
トークではまず、タイトルについて質問が出ました。
「祝」は祝島、「福」は福島からとっていて、まず「祝福」が先だったそうです。
そこから「祝福」の意味を調べたところ、「いのる」という意味があり、「祝福（いのり）の海」となりました。
もう、これ以上ないというタイトル！
まさに神の啓示のよう。
舞台の一つは、自然豊かで美しい海に囲まれた祝島。
その海を埋め立てて、原発を建設するという計画が浮上します。
「海を金で売ることはできない。」
と小さな漁船で海を守る漁師たち。
座り込みをする島の女性たち。
彼らを支援する全国から集まった支援者たち。
それに対し、力づくで工事を進める電力会社。
そして、美しく、豊かで、澄んだ、かけがえのない海に大量の土砂が流し込まれようとするまさにその時、東北地震が起こります。
そこから監督は、福島の人々にもスポットをあて、「生きる」とは、「幸せ」とは、「平和」とは、という自らの思いを膨らませていきます。
監督はまだ三十代前半。ということは、二十代で映画を撮り始めたことになります。
これだけでも昭和生まれ、昭和育ちの私には驚くべきこと。
彼はいわば昭和生まれの平成育ちということになるのでしょうか。
現在世の中は、間違いなく変わってきています。
新しい感性を持った人がどんどん現れていますが、彼もまたその一人です。
彼らは、私たち世代が苦労して学び取った感覚を、生まれながらに持っているように、思えるのです。あるいは、容易に手に入れられる素養があるといえるかもしれません。
それは、育ってきた時代の影響があるのかもしれません。
消費は美徳といわれた時代には考えられなかったミニマリストの出現や、右肩上がりを経験したこののない世代であることも関係あるのでしょう。
わたしを含め私たち世代は、「自然体」ということがどうにも苦手です。
私自身「自由」な人だといわれることもありますが、どこか「がんばって」自由にしている部分があるように思います。
だから、「お、また「すべき」で考えていたわー」ということが良くあります。
でも、三十代、二十代・・・と下がるに従い、ほんとうの意味での自然体で生きている人の割合が、多くなってきているように感じるのです。
この映画を観て、、私はその思いを新たにしました。
「自発的に集まってきた人は、その時だけ集められてきたひとと全然動きが違うんです。「本気」の思いで来た人たちだから」
「原発って、実は地元の反対で建設できていないもののほうが多いんです。」
なんてすばらしいんだろう！
未来と繋がりの力をもっと信じたい！
そう思います。
拙い文章で、感動の半分も伝えられません。
ぜひ、ご自分の目で見て感じていただけたらと思います。
全国で上映会も開催しているようです。
♪・。いつもあなたがあなたらしく
♪・。豊かでありますように
今日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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