今日は、水琴窟フォーラムの展示イベントへ行ってきました。
成田山。
普通は車で移動することが多いのですが、時間が読めないので久々に電車に乗りました。
成田の町にはまだ、こんなポストが。
町も頑張って、昔のたたずまいを残そうとしている。
それで、水琴窟ですが。
一般的なものは、蹲踞(つくばい)や縁先手水鉢の鉢前(うみ)の地下に造られています。底に小さな穴を開けた甕を伏せて埋め、手水の余水が甕の天井から水滴となって落ちることで水滴が発する音が甕に共鳴して涼しげな音を奏でます。
成田山新勝寺敷地内にある書道美術館の庭にも水琴窟があります。
書道美術館庭にあるものは写真のように、竹筒がさしてあって、音を聴くことができます。奥の竹筒から水が流れて手水岩というような岩の窪みに溜まり、そこから溢れた水は手前にあるうみに流れていきます。
つまり、このうみの下に甕が埋められていて、ちょろちょろと流れてくる水によって水位が保たれ、そこで柄杓で岩の窪みから水をすくってうみへ流すと(本当は手を洗うのですが)手前の竹筒の先から、可愛らしい音色が聴こえてくる、、、、、、というわけです。
ずっと、こんなものを作ろうと思っていて、フォーラムの会員として参加していますが、今日は、館内でイベントがありました(館内は撮影していません)。
置き型のモノも多く見学することができました。
ところで。
水滴が発する音なのですが。
水滴は1滴だけでは音を出さないのです。
ぴちょん!という音は、まず1粒の水滴が水面に落ち、それが作る水面の窪みに2滴目以降が落ちることで発生する、、、、、、という写真や音声データを見たりしました。
へえ~~~~っと思って、今(帰ってきて)、盥に水を張って水滴を垂らす実験をしてます。
★実験の結果
盥をやめて、より音が共鳴しそうなホーローのお鍋に水を入れました。
そこに指先に水をつけて垂らします。
きちんと1滴だけ落ちたときには音はしませんでした。
たっぷりと指先に水をつけて落とすと、ぴちょん!という音。
これは1滴目の大きな水滴が水面に当たったことでできた水面の窪みが、平面に戻らないうちに、そこへ小さな2滴目、あるいは3滴目が落ちたことによって発生している、、、、、、らしいです。
会場では、水滴が落ちる際の水面、また、水面下の様子を写真で。
その音の発生も波形グラフで目に見えるように表したものを展示しています。
また、水琴窟は世界各地に拡まっていて、
スペイン・リウドムスにあるガウディ公園。
アメリカ・カリフォルニアにあるハンディントン植物園内の日本庭園。
カナダ・ヴィクトリアにあるロイヤルジュゼリー病院。
オーストリア・ウィーンのシェーンブルン宮殿日本庭園。
オーストラリアタスマニアにあるブルーティアこだまの森公園。
台湾・苗栗市の県政府前公園にあるものなど。
水琴窟には日本的庭園のような一角と手水鉢を造らなくっちゃいけないと思っていた意識を大きく変えました。
水琴窟に最適な甕のサイズや材質、形などもあるのですが、もしかしたら、小さな甕で作ったミニチュア水琴窟を聴診器で聴けば、結構いけるんじゃないかという、妄想も試してみたい感じです。
水琴窟の音はCDですが、夏の工事以降、カフェにて聴けるようにします(今、デッキがだめだめなので)。
書道美術館庭に、楷の樹がありました。
フォントでいう「楷書」の楷です。
一点、一画をきちんと書く書体です。
楷の樹は葉も枝も真っ直ぐに伸びます。
緑の葉影を楽しみながら、地中から響く、軽やかな音を聴き、しばし和んだ時間を持つことができました。
……でも、やっぱり、今度から遠出は車にしようと思いました……気温35度。ハハハ、、、、