それで「白い庭」を作りました。
白い庭というのはいただいた方のお名前に由来しているのですが、水晶の庭はきっと白い光で満ちているのだろうと思い、そんな名前をつけました。
ちょっとヒマラヤ水晶風です。
ルーペで内部を覗くと結晶の不連続面が輝いていたり、透明度が面で異なっているので、なにやら幻想的な風景が拡がります。
2番目はホタルガラスみたいです。
結晶自体の透明度は高いのですが、結晶面のいくつかだけ、すりガラスのようになっています。
透明度が高いので光をたくさん取り込んでいて、すりガラス的な面から見るとホタルガラスのような雰囲気になるのです。
3番目はちっこい双子の水晶です。
透明度が高く、白い色も美しいです。
すべての標本は断面を研磨した硝子板に接着し、歯車を添えているのですが、この標本にはテンプもくっつけています。
テンプのヒゲ発条が若干暴走していますが、暴走していない分の半分はまだきれいにテンプに巻きついています。
水晶を眺めるついでにルーペでヒゲ発条も観察してみると面白いです。
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4番目はさらに透明度の高い双子結晶。
歯車もいろいろ組合わせてくっつけているので、鉱物と金属部品の以外な調和と、歯車のかっこよさもお愉しみいただければと思います。
5番目も透明度があるのですが、4番目のようにすっきりキラキラ透明なのではなくって、なんだかお菓子風。
ちょっとセピア色がかっていて、結晶面によってすりガラスのようになっているので、その面から見た雰囲気と、透明な面から見た雰囲気が異なります。条線もくっきり刻まれています。
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これは店頭用。
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これが一番透明度が高い結晶。
内部にクラックがたくさんあって、それがキラキラと輝いています。
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今回はこれだけ、煙水晶。
インクルージョンも確認できます。
9番目は大きめな結晶、三つ子です。
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今回最後はほくろのある水晶。
小さめで形もよく透明度もまあまあです。
歯車に、ヒゲ発条付きテンプも加えました。
今回の写真で下に敷いたのは、古い古い鉱物學の本の水晶のページを復元したもの。
昭和20年代の黄ばんだわら半紙に縮小して印刷しました。
今回の標本に添えてお届けします。