虹の石 | 天氣後報

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鉱物の中には「虹」が出るものがたくさんあります。

虹水晶やラブラドライト、オパール………


そんな中でミネラルショーなどでも、堂々と「虹の石」と呼ばれているのが、この針鉄鉱。


天氣後報-虹の石/きらら舎


虹の石には針鉄鉱以外に、鱗鉄鉱のものもあります。

つまりは表面が天然の酸化によって変色した皮膜で覆われてしまったものです。

黄鉄鉱もわざと表面を酸化させて美しい虹色にして「ピーコックパイライト」などと名づけられて売られていますが、こちらは天然の酸化です。


ただ、なんだか「虹」というにはグロテスクです。


そういえば、鉱物の結晶の形を「板状」「鱗状」「針状」など、いろいろ形容しますが、その中に「腎臓状」というものがあります。腎臓状は単結晶の形状ではなく、集合体を形容するものですが、腎臓って外見はもっとつるんとしていて、「腎臓状」を見るには内部を切らないとわかりません。


一応料理もするので、「マメ」と呼ばれる豆の形ににた豚の腎臓を買ってきて酒の肴を作ったりしますが、そこでこんな形状は見たことはなく、料理中にまだらに見える断面を眺めて、「この感じが腎臓状というのかな」なんて思い出すことがあります。こんな腎臓だったら病気だよな~~なんても思ったりして。


そんな、ちょっと不気味な「虹の石」。



天氣後報-虹の石/きらら舎

それでもマニアの間では人気があるそうで、いろいろな色が出ていれば出ているほど高価で取引されるそうです。


青~緑に輝く部分はまあまあきれいで、未来を舞台にした漫画などに登場するとかっこいいかもしれません。

好き嫌いははっきり分れる石です。