5年くらい前まで、中国産の螢石は原石のままか、八面体や球形に研磨加工されたものが主流でした。
イリノイ州の螢石の価格が、鉱山がすべて閉山したため高騰し始めた頃から、中国でも「研磨した八面体」ではなく「割った八面体」のものを売り始めました。
しかし、最初はなかなかきれいな八面体はなく、透明度もイリノイ州産にはかなわないので、「代用」にはなりませんでした。
昨年くらいから、中国産の八面体蛍石もだんだんきれいな八面体のものが出回るようになってきました。
中国産の螢石の面白いところは粉をふいたような表面。水で洗っても乾くとまた、粉っぽくなります。これがキャンディーのようなのです。
この、ちょっとチープな螢石を使用済みインテルで拵えた標本箱に入れたところ、妙に似合いました。
古物屋の隅っこで埃を被って置かれているような風合いです。
アルミ製ラベルホルダーを付けてラベルをセットし、硝子の蓋をつけました。