星ヲ売ル店 | 天氣後報

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東京の隅っこにある小さなカフェ周辺の人・事・モノ

ちょっと前のブログにも登場した、8ミリで映画を撮っている高遠瑛さんプロデュースのイベントをcafeSAYAにて開催しました。
高遠瑛さんの8ミリ映画とビデオ作品、映像作家の首藤幹夫さんのスライドショウの上映がありました。そういえば、学生の頃は時間があればユーロスペースなどへでかけて、ちょっと素敵な映画を楽しんでいましたが、最近はゆっくりと映画やビデオを見ることもなかった。。。。。。

首藤さんのスライドは、その映像の美しさだけではなく、映写技術が「やられた!」という感じ。白いスクリーンに投影された画像に見入るのと同じくらい、それを紡ぎ出す首藤さんの手元に見とれていました。どんな技法かと説明してしまうとつまらないので、機会があればぜひ、ご覧ください。きっと「やられた!!」と思うはず。
高遠さんの作品もそうですが、台詞やナレーションがありません(全ての作品を観たわけではないので、今回のイベントで上映されたものに限って、と付け加えます)。

「本」もそうかと思うのですが、面白い作品には2種類あり、1つは推理小説や物語の構成がきっちり作られているもの。必ずしも、その舞台が気持ちいいわけでも、美しいわけでもないけれど、とにかくストーリーの展開が面白いので、一気に読んでしまう。
もう1つはそこから「答え」を掬いとるのはなかなか難しいもの。ただ、読む人の数だけのストーリ-があり、その世界に入りこむことそのものが気持ちいいもの。

今回の映像は後者です。
観る人によっては、何も感じないかもしれないし、観てから後、心に特別な鏡を持つことになったかもしれない。親切な説明はイマジネーションに休憩を与えてしまうことがあるけれど、逆に抽象的な表現が、いつもスルリと逃げるイメージを捉まえることができることがある、、、、、。

ずっと逃がしていたヴェールに包まれたイメージを、今日は捉まえることができました。

たまには、こういう時間もいいかもしれません。

http://www.sayanet.com/CAFE/event/0129/