目に余る日本の外交音痴 | 狭山与太郎のどですかでん

狭山与太郎のどですかでん

真実のあくなき追究。
全てのマインドコントロールから日本の皆さんを目覚めさせ、解放します

4月17日スカスガ首相とアメリカのバイデン大統領は、日米首脳会談を受けて共同声明を発表しました。

全文が掲載されています

 

 

おそらく大半の日本国民は全文なんか読んでいないでしょう。

ここで最も重要なポイントはおよそ半世紀ぶりに台湾に言及し、中国による東シナ海や南シナ海での行動を批判し香港や新疆ウイグル自治区の人権状況に対し深刻な懸念を表明して中国を強くけん制したことです。

要するに米国の言うなりに中国が主張する「一つの中国」を真っ向から否定したということと東シナ海南シナ海における中国の動きを牽制したってことです。

スカスガは当然この意味の重大さをわかっちゃいないのでしょう。

 

共同声明抜粋

菅総理とバイデン大統領は、インド太平洋地域及び世界の平和と繁栄に対する中国の行動の影響について意見交換するとともに、経済的なもの及び他の方法による威圧の行使を含む、ルールに基づく国際秩序に合致しない中国の行動について懸念を共有した。

日米両国は、東シナ海におけるあらゆる一方的な現状変更の試みに反対する。日米両国は、南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明するとともに、国際法により律せられ、国連海洋法条約に合致した形で航行及び上空飛行の自由が保証される、自由で開かれた南シナ海における強固な共通の利益を再確認した。
日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。

つまり、台湾という国を認めていることを宣言しています。

 

ところで1972年9月27日に田中角栄総理大臣と中国周恩来首相との間で合意された日中共同声明が外務省のホームページに記載されています。

 

 

その中には

 

 

日本国政府は、中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府

であることを承認する。

 中華人民共和国政府は、台湾が中華人民共和国の領土の

可分の一部であることを重ねて表明する。

日本国政府は、この中華人民共和国政府の立場を十分理解し、

尊重し、ポツダム宣言第八項に基づく立場を堅持する。

 

と書かれています。

どう考えても先日の日米共同宣言と整合性が取れません。

日本政府は1978年の日中平和友好条約を破棄するつもりなのでしょうか?

またこの宣言文には

 中華人民共和国政府は、中日両国国民の友好のために、

日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する。

 

と書かれています。

この時の共同宣言を否定するのであれば、日中戦争の損害賠償を

改めて請求されても文句が言えなくなるのではないでしょうか。

韓国に対しては徴用工や慰安婦の問題はすでに決着済みという主

張も通らなくはなりませんか?

 

現在の日中関係はこの時の共同宣言に基づく日中国交回復があっ

たからということをスカスガは知ってるんでしょうか?

そのために現在台湾とは国交を断絶しているということすら知らない

のではないでしょうか?

トヨタやホンダをはじめとする日本の会社が中国に工場を建てユニ

クロやダイソーなど日本のありとあらゆる商品が中国から輸入され

今や中国と日本との貿易総額は2019年度3400億ドルにもなってい

るのも、この共同声明が出発点であり日本が中国の主張する「一つ

の中国」を容認したからだということを政府もマスゴミも忘れてしまっ

たんでしょうか。

 

 

そうして米国のやることには一貫性がなくそれにお付き合いして

何度も痛い目にあっていることだって忘れてしまったんでしょう。

パリ協議だってイランとの核合意だって大統領が変わるたびに

ちゃぶ台返し。

あんなに強力に推進していたTPPもトランプは離脱。大統領が変

わってもそのまま。

トランプの時の北朝鮮との対話ではシンゾーは世界中に大恥を

さらしています。

対中国政策だっていつどうなるかわかりません。

ある日突然手を握ることだってあり得ます。

既にウラで手を握っているかもしれません。

日本は常に何も知らされず、いいように米国に使われその都度

世界中から顰蹙を買い馬鹿にされるというパターンをいつまで

続けるつもりなのでしょうか。