私とアートユニット<臣相実験>を組む相方であり、私の運営する<ギャラリーソラト>の所属作家で弟子でもあるアート作家・相良つつじさんが私について書いて下さいました。
非常によく私の作品を見て下さっていて的を得た解釈と説明に感謝です。
以下、その文章を転載させて頂きます。
近藤宗臣の私的解釈「デスメタルと幻想怪奇な日本画の融合」
近藤宗臣(以下 師匠)キャリアの長い作家を駆け出しの私がわざわざ説明する間でも無いかと考えていましたが、先日、自分の作風や背後の解説を書いてくださったので、私も絵画の専門的な知識はありませんが、師匠の作品について個人の感想や解釈を書きます。
近藤師匠は京都御所の近辺で育ち、美術出身のご両親の影響もあって気がついたときには絵を描かれていたそうです。高校で学ばれた日本画の下地は現在の絵にも見受けられ、師匠の絵には基本的に西洋画の様な形の影が無いのが特徴です。衣服のシワ、閃光などクラシックな日本画のデフォルメを残しつつ、師匠が影響を受けた音楽や映画のモチーフが所狭しと描き詰めてあります。面白いのがモノクロペン画。意図されたデスメタルイラストにも必ず日本画の痕跡。仏画や雲、炎など京都の伝統がペンに染み付いていて、不思議なところでピタリと合う感覚が好きです。西洋のモンスターも日本の妖怪も師匠は人間と区別なく受け取っているような特別視をしない不可思議な描き方。顔だけを抜き取って図鑑的に並べたかと思えば、筆の行くままに流れるように思いつくことを雑然と描く時もあり。物語りがある時、無い時のどちらでも緻密にどこまでも細く詳しく曲線が埋め尽くされた夢幻世界。それまで私が知っていたオカルトの世界は、エンタメ的な少年モノや胡散臭さが漂う70年代オカルトブームの逸話、そして古くからある民俗的な神秘学。そういった所謂、本や映像、ネット等で知ったものでしたが、師匠は隔てを付けず感覚で捉えたものをそのまま描くのです。ひとつひとつを分けたり縛ったりしないで極細の線で簡単に繋げることができる。
もう1つの特徴が超速筆。驚くのが時々、下描きしないで端から無心で描く時があるのです。「なぜこの絵を下描きしなかったのですか?」と質問しても「下描きしないほうが早く描けますよ」とニコニコしながら片手で線を伸ばし気がついたら一枚が瞬時に完成しています。私のように気分がすぐれないと描かないみたいなことは無く、毎日毎日淡々と何作も何作も描く。嫌なことがあっても浮かれるような良いことがあっても歯磨きみたいな習慣。
師匠は子供時代から膨大な量の絵を描いて、これからもずっと膨大な量を生産していくのかと想像すると、近藤宗臣それ自体が幻想的な怪奇現象に思えてなりません。
古典的な日本画と現代の大衆娯楽文化から出てくる異様なゴシック世界の居心地が良かったので、私は「驚異の壁」に埋め尽くされた絵の中で様々な役を与えられた演者として当分の間、引きこもろうと思います。