前回の話でノミ予防の重要性はご理解いただけたと思います。

もしも大事な家族に、ノミがついてしまったら・・・?

 

ノミはペットの体表に卵を産み付けます。

卵は環境中へ、家のあらゆる場所に散らばります。

卵は幼虫とさなぎを経て成虫となります。

 

環境が整うと2~4週間でこのサイクルは回ります。

その一方で環境によっては4か月以上もさなぎの状態を維持します。

卵やさなぎは薬が効きづらいため、駆除において重要なポイントとなります。

もう一つ重要なポイントは数です。

季節にもよりますが、各サイクルの数は、卵が全体の50%、幼虫が35%、さなぎが10%、そして成虫は5%しかいません。

ノミの成虫だけを駆除しても、なかなかノミの駆除はできないのです。

 

ノミの駆除をより効率的に行うには4つのポイントがあります。

①効果が十分持続すること

②ノミの各成長期に作用すること

③即効性が高くノミの成虫に卵を産ませないこと。

④ペットの全身に薬が十分に届くこと。

 

ここからはお薬についてのお話です。

ノミの薬にはいろいろな種類があります。

シャンプー。スプレータイプ。首輪タイプ。滴下剤タイプ。経口タイプ。

それぞれにメリットとデメリットがあります。

どの薬を選択するかはペットと家の状況によりますので4つのポイントを意識して獣医師と相談し、より効率的で確実なノミの駆除を行いましょう。

 

 

 

 

 

駆除には掃除機による予備軍(卵・幼虫・さなぎ)の排除も重要です。ノミの幼虫は暗いところを好み、下へ下へと移動します。フローリングの溝、カーペットの上・ふち・下、また家具の下までくまなく掃除機をかけましょう。

 

そして、掃除機の集塵パックは掃除のたびに交換しましょう。

せっかく掃除機で集めたノミとノミの予備軍が集塵パックの中から逃げてしまいます。

 

なお、バルサン等の噴霧剤はノミの成虫には効果がありますが、幼虫やサナギには効果は不十分です。

しかし環境中の清浄化には意味があると言われていますので、ペットによく考慮して使われるのは良いと思います。