2024.9/10 俳句 阿波野青畝 炷き古れば目したまひぬ閻魔王 | サワラ君の日誌

サワラ君の日誌

僕65歳。隠遁生活。飼い猫14歳ほか。家猫生活。

『名歌名句辞典』(佐々木幸綱・復本一郎/三省 堂)より選句

 

阿波野青畝 Awano-Seiha

 

炷(た)き古れば目したまひぬ閻魔王

 

 

夏、7月16日、人々は閣魔王をまつってある堂に参詣している。大勢がお香を焚いて、周りは煙たい。閻魔王(像)の見開かれた目は、その煙たさに、目が見えなくなっているにちがいない。

In the summer, on July 16th, people visit a hall dedicated to King Enma. Many people are burning incense, and the surroundings are smoky. The wide-open eyes of King Enma (statue) must have been blinded by the smoke.

 

閻魔のある句。

 

角川源義 苗木市身代り閻魔遠にらみ

わしをダシにしてにぎわっておるわい。The Ueki Market is bustling with activity, thanks to the presence of Enma.

森重夫 川蟹を茹でて売りをり閻魔市

地獄の再現か。A reenactment of hell?

 

西宮舞 えんま蟋蟀(えんまころぎ)学者貌してゐたる

あれが学者顔なのですね。That's the face of a scholar.