2024.3/24 俳句 荻原井泉水 月高くして漁火それぞれの座につけり | サワラ君の日誌

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僕65歳。隠遁生活。飼い猫14歳。家猫生活。

『名歌名句辞典』(佐々木幸綱・復本一郎/三省堂)より選句

 

荻原井泉水 Ogiwara Seisensui

 

月高くして漁火それぞれの座につけり

 

大正10年10月の作品。三浦半島三崎に吟行した際の句。

Works from October 1921. A haiku written during a visit to Misaki三崎 on the Miura Peninsula.

イカの獲れる領域は決まっているので、作者からは、漁火が、あたかも決まった形で配置されているかのように見える。「星座」の「座」の字の使い方がおもしろい。

Since the area in which squid can be caught is determined, the author makes it appear as if the fishing lights are arranged in a determined manner. The use of the character "座za" in "星座Seiza(constellation)" is interesting.

 

デジタル大辞泉【星座】  恒星をギリシャ神話中の人物や動物・器具などに見立てて適当に結び付け、天球を区分したもの。古代ギリシャでは48星座であったが、後に南天の星座が追加され、現在は全天を黄道12、北天28、南天48の88星座に区分している。→黄道十二星座