2020.5/10 高野切第三種 平貞文 春の野のしげき草葉の妻恋ひに | サワラ君の日誌

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僕65歳。隠遁生活。飼い猫14歳ほか。家猫生活。

『書道技法講座10 高野切第三種』(植村和堂編/二玄社)より選句、習字

 

たひらのさだふむ

はるのののしげきくさはのつまこひにとびたつきじのほろろとぞなく

平貞文
春の野のしげき草葉の妻恋ひに飛び立つきじのほろろとぞ鳴く

In the overgrown grass of the spring field,my heart longs for you.a pheasant is flying away and cry "Hororo".

 

 ネット検索すると平貞文は桓武平氏とあった。桓武平氏は、葛原親王、万多親王、仲野親王及び賀陽親王の子孫を指すが、彼がそのどれに該当するのかはわからない。

 上記の親王のうち、葛原親王の子孫が歴史に名を遺す。

 彼の長男、高棟王の子孫は、公家となり、有名どころとしては、平安末期、平清盛の正室・平時子(二位尼)と、その弟・平時忠、異母妹の建春門院・平滋子など、江戸時代には西洞院家・平松家・長谷家・交野家・石井家という5家の堂上家。

 三男の高見王の子・高望王の子孫として、坂東平氏、伊勢平氏(このうち、正盛の系統を「平家」と言う)、伊勢氏、後北条氏など。高望の五男・良文からは、千葉氏、上総氏、秩父氏、河越氏、江戸氏、渋谷氏、三浦氏、梶原氏、長江氏、鎌倉氏などが出て、さらにこれらの氏族から多くの氏族が分かれ「良文流平氏」を形成。