2019.8/24 寸松庵色紙 藤原敏行 白露の色は一つをいかにして | サワラ君の日誌

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僕65歳。隠遁生活。飼い猫14歳。家猫生活。

『書道技法講座31 寸松庵色紙』(伝・紀貫之 杉岡華邨編/二玄社)より選句、習字

 

東しゆき

しらつゆのいろ盤悲とつをい可尓し天あきのこの者をちぢ尓所无らん

 

藤原敏行 古今集 

白露の色は一つをいかにして秋の木の葉をちぢに染むらん

 

白露は白の色一つをどのようにして秋の木の葉を多彩に染めてゆくのだろう

 

 

白露のある句

芭蕉 白露もこぼさぬ萩のうねり哉

宗因 白露や無分別なる置き所

蕪村 白露や茨の刺にひとつづつ

蕪村 白露や家こぼちたる萱のうへ

鷹女 白露や死んでゆく日も帯締めて

作者は白露の秋に我が命が尽きるだろうと考えたようだ。実際は、秋、冬を越して、春に力尽きた。人間が、死と、生き死にで勝負したら、全敗であるが、余命、生の質を高められたら勝ちだと評価すれば、鷹女は大勝ちだ。

 

白露のある和歌

文屋朝康 後撰集・百人一首

白露に風の吹きしく秋の野はつらぬきとめぬ玉ぞ散りける

和泉式部 後撰集

白露も夢もこの世もまぼろしもたとへていへば 久しかりけり

たとえて言えば長いとは、何に例えれば長い?それは愛する人との逢瀬以外にないでしょうということか。いわゆる。