(その15のつづき)

宿を出て車を走らせました。しばらくはこの日の個人TTで使用されるコースを走る事になりました。
沿道にはすでに昨夜から場所取りの為、その場で夜を明かしたであろう、熱狂的自転車レースファンが沢山いました。私の車が通過すると意味も無く反応し、こんな早朝からあちこちで「変なテンション」で騒いでいる老若男女たち、、、まさに異様な光景でした。

まぁそれも、ツールドフランス、ならではの風物詩?なんでしょうね(笑

しばらくするとそのコースから外れたのか、人気の無い道に出ました。
その後また家々が立ち並ぶ、名前も分からない町を抜けながら、ふと燃料計を見ると半分程の量になっていました。とりあえず、道路閉鎖の為に無駄に早朝から活動する羽目になったので、時間は十分すぎる程ありました。

その町中にあるガソリンスタンド(横にはフランスメーカーの自動車ディーラーがあった)前で停めました。当然のことながら、営業している訳は無く
このまま営業時間まで待って給油してから走り出そうか、と思いしばらくそこに停まっていました。
前の道を行き交う車の数は殆ど皆無、ツールドフランスがこの近所にやってくるというのに、さほど盛り上がってないのか?など色々思いながら、特にやることもなく運転席に座り、じーっとしていました。

それから5分も経たないうちに、痺れをきらしてしまい(早っ!)こんなところで停まっていても何も起こらない、とりあえず移動しよう、と発想転換。

燃料は半分残っているのだから、まだ数百キロは走れるし焦る必要は全くなし、またエンジンを掛け、マニュアルミッションをローに入れ、車を走らせました。
しばらくすると街の中心街(古き良き繁華街?)みたいなところに出てきました。あと数時間後でここも閉鎖になるのでは、と予感し多少焦りだしました。

すると、大型トラックが私の前を通過するのか、と思いきや、ちょうど私の車の存在に気付くなり、そのトラックは停止しドライバーは私に声を掛けてきました。
フランス語で何を言っているのか、完璧には分かりませんでしたが、ほぼ間違いなく「ここはもうすぐ車は通行止めになるでー」って言っているようでした。

それを聞いた私、窓から顔を出し左手で(左ハンドル車だったので)左方向へ指差し、「Possible?」と英語が苦手なフランス人でもこの言葉は理解してくれるだろう、と大声で言ってみると、その期待は大きく裏切られ「はぁー?」みたいな感じで返されました。
でも、通じなかったわけではなく、その後そのドライバーは「俺はこっち行くから」と言うので、「じゃあ、あんたに付いて行くよ」という雰囲気のジェスチャーで返しました。

おそらく、この日のステージのスタート地点、であろう場所を通り、さっさとそこを離れる事に成功しました。
車という道具は自分の行きたい場所、時間を自由に選ぶ事ができて便利ですが、こういうときは本当に「難儀」なものになってしまいます。

そして、その難儀さをもっと体感することがこの後起こったのでした。
それは「車を停めておく場所を探す」ことでした。
大丈夫だろう、と停めた場所がすごく迷惑され、下手こいてレッカー移動でもされたら溜まりません!この後の旅程にも大きく響きます。

とにかく、車を走らせながらその場所を探してきます。何度何度も同じ所を通ったりしました。
そして、その場所は見つかったのです。それがめちゃ最高な場所でした。

そこはちゃんとした駐車場でした。奥には学校らしき建物がありました。個人で所有している家には見えませんでした。
とりあえず、その駐車場の一つにもちろん「前進で」駐車(笑

閑静な住宅街の一角でしたが、早朝という事もあったのか人通りは皆無、前の道さほど広い幅ではありませんでしたが、それなりの車やバスが走っていました。
車を停めてから、誰かが私の所に来て「こりゃー!そこ停めたらいかんー!」って言いにくるのでは?と、しばらくそこに居て様子を伺う事にしました。

かれこれ1時間くらいは居たかもしれません。誰かに聞こうにも人がまったく歩いていません。わざわざ走っている車を停め、聞くのもどうか、というのもありましたし。
イメージ 1

※確かその時の場所は恐らく、この画像だと思います。





















それからかれこれどれくらいの時間が経ったのか、もちろん覚えていませんが、私が車を停めた場所の寸近くに車が停まりました。車内からは初老の男性が出てきました。どうやらお孫さんらしき方とレース観戦しに来た雰囲気でした。

私はもう、この人に聞くしかない!と「ここって無料駐車場なの?」って英語で言ってみました。

すると、その男性、私の英語がよく分からなかったようで「パルキン?パルキン?」って返しながら「お前何言うてるの?」って顔に書いてありました。
(フランス語で駐車場のことは何て言うか知りませんが)

その後、その男性、すーっと私の前を去って行きました。
また引き続き途方に暮れる私、、、

さぁー、どうするかな?もう少しここで人が来るのを待って訪ねてみるか?

今日はここまで
(その17につづく)