「首相」と「総理」、書き言葉と読み言葉の関係 | アナウンサー沢野有希のハセツネ完走後の道~♪

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アナウンサー沢野有希がトレイルランニングレース・ハセツネ(第15回日本山岳耐久レース 71.5km)初完走までを記録したブログ。
2022年3月言語聴覚士国家資格を取得したのを機に、10月から国試勉強法をつづっています。
認知特性はラジオ>カメラ>3Dタイプです。

アナウンサーにとって当たり前に思ってたことが、当たり前じゃなかったんだなあという記事を見つけました。

「【赤字のお仕事】首相と書いて総理と読む」

アナウンサーのニュース原稿では、たとえば
野田佳彦総理大臣(2回め以降は総理)と読みます。
新聞記事に、「野田首相」と書いてある場合は
「野田総理大臣」と読み替えます。

長年、そうしてきて当たり前になっていましたが
新聞記者のかたにとっては驚きだったようです。

業界ごとのこういうルール話はとっても興味があります。


ニュース原稿では、なぜ「総理」なのか。
「首相」では、同音異義語の「主将」と聞き間違えるとか
聞き取りにくいとか、発音しづらい等、諸説あります。


それから、この仕事をはじめてから常に意識しているのが固有名詞の読み方です。
たとえばトレイルランニングの大会でMCをするときは
出来るだけ、事前に選手名の読み方のリストをいただいています。
固有名詞の読みは、多種多様。
名前を読み上げるときに、間違いなくご紹介したいからです。
リストがなく、読み方が分からない場合は
「○○さんとお読みするのでしょうか」とアナウンスし
そのあと、ご本人に確認し、再度ご紹介することもあります。

産經新聞さんの、この【赤字のお仕事】の記事のなかにも
「今日」は、「きょう」なのか、「こんにち」なのかをはじめとして
読みの確認があると書いてあります。
黙読しているときには気にならないことも
音声化の際は、正しい読みの事前の確認が必要になってきます。

「産経抄」欄は、わたしも所属している局アナnetのメンバーが交代で行っています。
こんな風に、新聞社の校閲部のかたと新聞の原稿内容を確認しながら、音声収録する仕事も
縁があったらやってみたいと思います。