若いころ
“元グラビアアイドル”と一緒に
市民プールへ行ったことがある。

 

 

彼女は、20代前半に

私が働いていたアパレルショップの、

同じフロアにあった

アクセサリーショップの店長をしていた。

 

 

元グラビアアイドルというだけあって、

ショップに立っている彼女は

洋服の上からでも爆乳ラブ

一目で認定できるほどのプロポーションであり、

 

 

貧乳で悩む私にはよだれが出るほど

羨ましいスタイルであった。

 

 

以前は写真集なども

出していたこの彼女とは、

 

 

仕事の日に度々

一緒に休憩に入ったりして

話をしていたのだが、

 

 

ひょんなことから、

休みが同じ日に

一緒に

プール行こうよ!

と盛り上がり、

 

 

都内に住んでいた彼女が

わざわざ私の地元まで出向いてくれたのだ。

 


約束の当日、

市民プール入り口で入場券を購入すると、

一緒に更衣室に向かい、

それぞれ水着に着替えた。

 


そしてその日、初めて

“元グラビアアイドル”

の生のビキニ姿キラキラキラキラ

目の当たりにした私は、

 

 

彼女のあまりの胸の大きさ

衝撃で言葉を失い、思わず

 

わ〜お!!!ポーンなどと、

アメリカのB級映画に必須の

下手クソな役者のように

ベタなリアクションをとって

後ずさりしてしまったのであった。

 

 

しかし

なんちゅう

大きさなんだ滝汗アセアセ

 


軽く私の胸20個分くらいの

大きさはあるのではないか。

 


驚愕のあまり、

“キティちゃんの身長

リンゴ5個分リンゴキラキラのように

 

 

“私の胸20個分”などと

わかりにくい表現しか

浮かんで来なかったほど、

 

 

元グラビアアイドルのお胸は

動揺を隠しきれない

衝撃の大きさであった。

 


そんな彼女が市民プールに現れたのだから

当然現場は騒然となった。

 


私も、ちょっと気を抜くと

間違って彼女でなく

この存在感のあるおっぱいに向かって

話かけそうになるため、

慌てて気を引き締めた。

 


まわりからの彼女の胸への視線を

痛いほど感じながらも、

 

 

しばらくの間プールサイドで日焼けをしたり、

流れるプールで泳いだりと楽しんだ。

 

 

そして

そろそろ、ちょっと休憩しようかはてなマークグラサン

という話になり、

私は彼女と一緒に売店に向かった。

 


余談だが、

プールの売店で食べるラーメンやかき氷は

なんであんなに美味しいのだろう。

 

 

きっと屋内で食べれば

それほどでもないラーメンと

それほどでもないかき氷なのだろうが、

 

 

プールの売店で食べるそれは

2倍以上に美味しさがアップする魔法

かかっている気がする。

これぞプールマジックである。

 


夏のプールの売店は

高校生くらいのアルバイトの男の子たちが

たくさん働いていた。

 

 

真っ黒に日焼けしたアルバイトの男の子たちは

せっせと注文をとったり、

出来上がったラーメンやドリンクを出したり、

なかなか忙しそうであった。

 


私たちの前には

何人かのお客さんが並んでいたが、

てきぱきと動くバイト君のおかげで

順調に列は進み、

ほどなくして私たちの順番が回ってきた。

 


アルバイトの男の子は

顔を上げることもなく、

 

 

「お次の方、ご注文どうぞ無気力

ぶっきらぼうに言った。

 

 

元グラビアアイドルの彼女が

「ラーメンとフライドポテト」

と注文すると、

 

 

アルバイトの男の子は愛想無く

売店の奥を振り返ると

 

 

「ラーメンとフライドポテトびっくりマーク

オーダーを伝えた。

 


そして売店の奥から

こちらへ視線を戻したその瞬間、

 

 

彼は、私が

現実の世界で

初めて目撃したレベルの

エクセレントな二度見

で、彼女の胸に目が釘づけになり、

カッびっくりキラキラと、目を見開いた。

 

 
 
そりゃそうなるよな
あらかじめ知っていても
なるんだもの
 
みつを
 
 

 

私はそんなことをぼんやり考えながら、

元グラビアアイドルの彼女を

そっと見守っていた。 

 

 

こんな素晴らしい“二度見”は、

例え志村けんに弟子入りしたとしても

なかなか習得できるものではない。

 

 

本当に驚きで心が動いてこそ

素晴らしい二度見が

生まれるのだキラキラ

ということを、その時、身をもって知った。

 


彼女はそのような

男性陣の視線を受けることに

慣れきっているのか、

 

 

全く無表情のまま

注文したメニューのお支払いを済ませていた。

 


その後もプールサイドを歩くだけで

すれ違いざまに

 

 

男性も女性も彼女の胸に振り向き、

ガン見してはヒソヒソポーンびっくりマーク

・・・いう状況が一日中続いた。

 


ちょっと油断すると

一緒にプールに来ている私でさえ、

 

 

突然はしゃいで背泳ぎを始めた彼女の

巨大な二つのお胸が、

 

 

水面(みなも)に浮かぶ別の生き物のように

プルプルと揺れながら移動していく様に、

 

 

一瞬本気で

UMA(未確認生物)かと勘違いして

虫取り網を探しに走りだしそうに

なったほどである。

 


そして、その日の夕方までに私は、

ここまで注目を浴びるレベルの爆乳って

実はかなりストレスなのではないか?

と感じ始めていた。

 


私の胸がいくら貧乳でも

世間の人々から二度見で確認される

なんてことはないし

 

 

すれ違う人達が口々に

「うわ!すげー貧乳!」などと

コメントしながら

注目してくることもない。

 


簡単に言えば、貧乳など、

ひたすら興味を持たれないだけである。

 


ただ爆乳の彼女の隣に一日いただけで、

なんだかその日ものすごく人の視線を感じ、

気疲れをしてしまった私がいた。

 


私は貧乳がゆえ、

巨乳に憧れてはいるけれど・・・

 

 

でもあんな爆乳じゃなくていいかな・・・。

せいぜい今の私の胸10個分くらいでいいな。
 

 

・・・などと、

“胸2個分”も叶えられないくせに、

えらそうな上から目線で

実現もしない理想を妄想した、

 

 

元グラビアアイドルと

市民プールに行った

あの日の衝撃的な思い出であった。

 

 

あわせて読みたい!