雇用のミスマッチは社内でも起こっている、その理由 | 藤井佐和子オフィシャルブログ「キャリアカウンセリングブログ」Powered by Ameba

雇用のミスマッチは社内でも起こっている、その理由

先日、あるテレビにて、再就職の活動を
行っている男性が、

「今までずっと一社に尽くしてきて頑張った
自分のプライドを曲げるわけにはいかない!」と
おっしゃっていました。

そこには、様々な過去への記憶、想いが
感じられました。

きっと常にベストを尽くし、だからこそ
会社に信頼されてきたのだと思います。

しかし、そんな彼が、いま、仕事がなくて
困っている・・・

正確に言うと、仕事はあるが、やりたい仕事がない。
そう、プライドを曲げられないのです。



雇用のミスマッチが生じるには、両面があります。

ひとつは、当人の意識。
今までの正解が、ここからは正解ではなくなっているかもしれない。
自分を疑うこと、いい意味で妥協すること、
折り合いをつけること。

主にシニア向けのアウトプレイスメント(再就職支援)では、
その人のプライドを少し捨ててもらうことをカウンセラーが
サポートします。

しかし、人には感情がありますから、機械的に切り替わりません。

ちょっとずつ時間をかけ、折り合いをつけていく必要があります。

と、働く本人にも課題があるわけですが、



もう一つの面の課題は、社会だと感じます。

活躍の場を本気で作ること。
ひとりひとりに期待すること。

日本はいま、一億総活躍、と言われていますが、
働く当の本人が、自分の活躍先を主体的に見つけたり、
作ること大事ですが、

社会や組織も、活躍してもらうための役割を作ったり、
それを明確に位置付けたりすることが必要では、と
感じます。

例えば、ダイバーシティの一環として、
女性活躍推進のお手伝いをしていますが、

女性に活躍を期待する、というだけでなく、
どのようなことを期待したいのか
活躍するためには、どんな支援が必要なのか、

を明確にする必要があります。

これは、女性のみならず、シニアにも、若者にも、
障がい者にも。

なんとなく雇用した、ではなく、人的資源を
どのように、何のために活用するのか、を戦略的に
本気で考えると、双方がHAPPYになれると感じています。

そのためには、雇用する側が、真剣に人に向き合うことかと
思います。

実際、私はキャリアカウンセリングで、1時間程度、
向き合ってその人を知りますが、

たった1時間でも、その人のことがある程度は
理解できる部分があります。


以前、ある会社のコンサルで、一人ずつ面談をしたことが
あります。

話せば話すほど、その人の考え、気持ち、そして過去が
見えてきます。

そんな中、ある男性が、転職してきた人だったのですが、
前職の経験を聞けば聞くほど、活躍できる点が見つかりました。
そして、自分だったらこうする、なんてアイデアも持っていました。

そのことを彼の上司に話したら、
「そうなんだ、前職ではそんなことをやっていたんだ、
知らなかったなあ」との回答。

知らないで働いてもらっていたんだ。。。

ということが衝撃でした。

きっとこのようなことは、多方面で起こっていると思います。

異動してきた社員が、前の部署で何をしていたのか、
アップデートされないまま、仕事を任される・・・

人材不足と言われている今、改めてどんな人なのか、
お互い知ることが求められている気がします。




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