第１感

最近おもしろかった本。

マルコムグラッドウェルの「第１感」。

人間の感覚について、色々なテストやデータを

元に語っています。

私たちが瞬時に、「これはおかしいぞ」と

思ったり、「これは行ける！」と感じたことは、

単なる「感」ではなく、瞬時に今までの

経験にもどづく様々な情報から、

急速なスピードで出した判断結果であり、

ただの感ではない。

また、第一印象は、今までの自身の過去に

出会った人の特性や職業などのデータから

瞬時に相手を判断し、

「この人はきっとこういう人だ」を

勝手に決めつけている。

新しい切り口で、とても面白かったです。

特に第一印象は、そう思います。

よく、第一印象は大事、と言いますが、

なぜ大事なのかと言うと、

相手は勝手にその人がどんな人なのか、を

自分の中で決め付けてしまうから。

だから、第一印象をよくするように、自分でも

工夫する必要はありますが、

でも、相手を判断する側としては、

第一印象だけで決めてはいけない、ということ。

本当にそう。

私も職業柄、色んな人と会います。

第一印象で決め付けてしまうのは、最も危険。

キャリアクリニック（キャリアカウンセリング）では、

私は一応、「カルテ」というものをご本人に

書いてきてもらいますが、

最低限の情報だけで、会って、

相手の話を聞きながら、相談に乗っていきます。

本人の本質を知りたいから。

よく、カルテをあんまり見ないんですね、と

不安がる方がいらっしゃるのですが、

これは、あえて、なのです。

なるべく情報少なく、まっさらな気持ちで相手の心に

耳を傾けたいと思っているのです。

キャリアクリニックだけでなく、

最初にお会いしたとき、私はその人って

どんな人なのか、あまり考えないようにしています。

決め付けてしまうと、一度こびりついた印象は

なかなか変えることができないのです。

話をするほどにいろんな事がわかって

人間って楽しい！

だから、第一印象で、この人はこんな人って

決め付けてしまっては、それ以上が見えなくて

面白くない。

だって、人間は、絶対に見た目と違うし、

多面性を持っているから。

見た目で判断できるのは、

その人の生活レベルや職業で、

性質までは絶対にわかりません。

私もよくみなさんに、仲良くなるほど

意外～、おもしろい～、そんなドジするなんて見えない～、など

相手を驚かせるようですが、

きっとみなさんは、私の職業から

ちゃんとした人、って思い込んでいるのでしょう。

だから、昔からの友人には逆に、

「あんたが独立して仕事しているなんて、

考えられない。あの、抜けてるあんたがねえ。」

と言われます。

この人はこういう人だって決め付けてしまうと

キライをスキ、にすることが難しくなるし、

逆もしかり。

大好き！って思えた相手が

「？？」と思えることをやったとしても、

許せてしまったり、「そんなはずはない」と

勝手に弁護してしまったり。

逆に、大嫌いな上司がいると、もうその人は

こういうイヤな人なんだ、が頭から

離れず、よいところは見えなくなってしまったり。

身近な友人でも、あなたがこういう人だって

決め付けているだけで、もっと色んな面を

持っているかもしれません！

相手を決め付けず、もっと本質を見てみると

いい関係が築けるのではないでしょうか